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心霊

kururuさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

眼鏡をかけたおばさんの首
短編 2021/12/17 10:11 1,486view

祖母の家の話です。
当時小学生だった私は夏休みに妹と二人で泊まりに行きました。
畳の部屋をふすまで二つに仕切っただけの間取りでした。
蒸し暑い夏だったため、ふすまを開けてエアコンを付けていました。

その日は夕食後に花火をしてくたくたでした。遊び疲れて、十時ごろには寝床に入りました。
祖母は右側の部屋、私と妹は左の部屋を使いました。ふすまは開けたままです。

夜中、祖母のいびきで目を覚ましました。
部屋の中が暗く、何も見えませんでした。
目が慣れていくうちに、ぼんやりと天井が見えました
ふと足元を見ると何かがふわふわと浮いていました。

何だろうと思い、じーっと観察しました。
人の首でした。
眼鏡をかけた四十から五十代くらいのおばさんの顔が見えました。
恐怖で声も出ません。
祖母はいびきをかいて寝ています。
隣で寝ている妹も寝息を立てて寝ています。
頭の中が真っ白になりました。
早く消えて、と必死で願いました。
すると、眼鏡のおばさんと目が合いました。
ヤバい、と思いました。

しかし、おばさんはすぐに目をそらし、スーッと通り過ぎていきました。
その後、何も現れず、気が付けば朝になっていました。

祖母に夜中に見た話をしても信じてくれません。
あれは夢だったと思い、忘れることにしました。

それから数年後、祖母の家で昔見たおばさんのことを思い出して、その場にいた伯父に話しました。
すると、伯父も見たことがあると答えました。
伯父も子どものころから、この家で奇妙な体験を何度かしていたそうです。
詳しく話を聞いてみると、私と妹の寝ていた部屋は幽霊の通り道だったらしい。

何年も前に亡くなった、認知症だった祖父もおかしなことを言っていました。
「小さな女の子がおった」
認知症のせいなのか、本当に見たのか……
今となっては分かりません。

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コメント(1)
  • そういえば眼鏡をかけた幽霊って初めて聞いたかも

    2021/12/17/10:25

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