私の大学の同期で、彼女の職場に見学に行った知人がおり、聞いてみることにしました。
知人からは「うん。一生懸命働いてたよ。」と彼女の様子を教えてもらえました。
彼女が好きだと言う男性については「１週間ほど職業体験で行ったけど、そんな人いなかったよ。男性なんておじさんばかりだったし。」と言われ、彼女の好きな人の写真を見せましたが、「知らない。」と言います。
後日、その知人から。
「大学の先輩が教えてくれたけど、あの会社、自殺者がいたらしいよ。２０代の男の人だって。無断欠勤が続いて訪問したら亡くなっていたらしくて。公けにしたくないって意向で職場では退職したことになっているらしい。」と話を聞きました。
知人もその会社への就職に興味があったようで、何度も見学に行ったり、説明会にも参加していたそうです。
会社の人は40代～50代の男性か、若い人だと女の人ばかりだそうです。
「もしかして、彼女が言っていた好きな人って。」と私が言うと。
「私が会社への説明会、見学に行って一度も見たことがないし、顔写真を見る限りでは私たちと歳は変わらないでしょ？そんな人がいるなら私も覚えてるはずだよ。」と知人が言います。
おそらく、彼女がその人と出会った時には生きていた人だったか。
もしくは彼女が入社した時から既にこの世にいない存在だったのかもと察しました。
今、彼女は転職して別の会社で働いていますが、このことは彼女に伝えていません。
彼女は転職後急に体調が良くなったと話しています。
悩んでいたリンパ腺の腫れも転職後に急に良くなったそうです。
「最近よく食べるようになったね。」と美味しそうに食事を楽しんでいる彼女に声をかけた私に。
「うん！あの頃は恋愛と仕事のストレスで食事が摂れなくなっていたから。そのお陰で10キロの減量に成功したんだよ！」と嬉しそうに話します。
慣れない仕事と職場恋愛でのストレスに弱っていた。
そう周りからも見え、本人も思っているようです。
ただ、彼女の言っていた好きな人はこの世にいない人だった。
私は大学を卒業し、現在は彼女が働いていた会社の別部署に勤務しています。
時折彼女の働いていた部署を訪れることはありますが、確かに年配の男性ばかりです。
何度か、廊下にフワッと、日の光に混ざって見える若い男性の姿を見たことがあります。
私は少しだけ霊感があるので、「あ、やっぱり彼女の言っていた人って。」と思ったよりも冷静に見ていました。
どう見ても人に憑くような悪い霊ではないのですが、霊も彼女のことが好きだったのか。
憑りつかれて弱っていたんだなと、今ではあの時の彼女のことを理解できるようになりました。
私が彼女の勤めていた会社に入社したのは、もともとその業種に興味があったからということ。
そして、彼女が弱った本当の理由を自分の目で確かめてみたいという好奇心も少しあったからです。
本当にそんなことがあるんだなと驚きを感じています。
お疲れ様です。