病院のトイレでのベタな心霊体験

数年前に病気で入院していた時に私が体験した、ちょっとだけ怖かった話です。

いつも快便なのに、入院のストレスや緊張のせいか2日ほど大きい方が出ずに、お腹が痛くてトイレに籠っていました。

そんな時にトイレで隣の個室から「うぅ、うぅ」と苦しそうな人の声と息遣いが聞こえてきました。

「ああ、隣の人も出ないのかな？お互い大変だな」とか思いつつ、自分も気張ってました。

そしておしりを拭いて流してからトイレを出て、ふと見たら隣の個室に鍵が掛かってなくて、扉が少し空いていることに気が付きました。

隣の人がトイレから出た気配とか、水を流す音とかまったく無くて、扉が空いていたのでおかしいなと思いました。

前に職場の同僚が「トイレで力入れて気張りすぎて、しんどくなって意識無くなりそうになった」って言ってたのを思い出して心配になりました。

「大丈夫ですか？」と声を掛けてみても返答がありません。「すみません、開けますよ！」と言いながらドアを開けてみたら、中には誰もいませんでした。

空耳とかじゃなくて、たしかに苦しそうな声がしていたんですが、あの声は何だったんだろうと考えると、少し怖くなりました。

我ながら病院のトイレで謎の声を聞くとか、ベタな心霊体験をしたなという思い出です。