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不思議体験

カヤさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

不思議なお盆の恒例行事
短編 2021/12/11 11:13 1,194view

私が小6のとき、大好きだった祖父が亡くなりました。通夜には親戚の人がたくさんきたことをよく覚えています。

そして葬式会場で一晩過ごすことになったとき、2階の宿泊部屋は親戚達が場所を全部とり寝てました。仲がいい同じ年のいとこと、寝る場所がないので仕方なく祖父の棺の前で座布団を枕にしてそこで眠りました。(畳になっていたので横になれました)

不思議なことは葬式が終わった後起きました。いとこの兄は体が弱く、治療が難しい病気を患っていて病院にずっと入院していたのですが祖父の葬式が終わったあと、いとこ兄の病気がまるごとなくなりました。医師も祖母もいとこも、みんな驚きました。

そういえば火葬するとき「〇〇ちゃん(いとこ兄の名)の病気を向こうへもってってよあんた」と祖母が言っていたことを思い出しました。
いとこ兄は当時中学生でしたが、それから嘘のように健康体になり、今は社会人になり営業マンとして働いています。
思えばそれがすべての始まりでした

初盆、私は母とともに祖母の家にいました。私は玄関からすぐそこの居間でテレビを見ていました。母は台所で夜ご飯の準備を。しばらくしてから、玄関の扉がガラガラっと開く音がして、会社の作業服をきた父が入ってきて歩いて仏壇の方へ歩いていきました。奥には手洗いがあるので、特に気にもとめずテレビへ目を戻したとき、父が玄関から入ってきたのです。

母も、私も「さっき入ってきたよね?!」と言いましたが「俺今来たとこだよ」と言う父はそもそも、会社の作業服を着ていませんでした。
そういえば、父と同じ作業服を祖父もよく着ていたこと、さっき玄関から入ってきて私の後ろを通って行ったとき、お線香のような香りがしたこと、母も作業服を着たこの人を見てました。だから父が入ってきたんだと思ってたのです。仏壇、手洗いを見に行きましたが、誰もいませんでした。

「あ~じいちゃん帰ってきたんだな」と母が言い、皆でガハハハと笑いながら、畑から戻ってきた祖母にそのことをいうと泣きながら「あんた、おかえり」と仏壇に手を合わせ拝んでいました。
それから毎年、お盆の時期は何かしら起きますが、不思議なことに全然怖くないのです。

むしろ、何が起こるかわくわくしている節もあります。線香の煙がくるくる巻くように動いたり、皆居間にいるのに隣の仏壇の間から気配を感じたり。

去年は私が「和室背景にした推し撮りたい」と、スマホゲームを起動し、キャラを表示させて(AR撮影的なあれです)カメラで仏壇のある部屋を撮ろうとしたら、なぜか上下逆さまになる現象が起きました。

床が上、天井が下。私が画面に表示させたキャラは床に立っていました。何度カメラを再起動しても、必ず上下逆さまになるので撮るのはあきらめました。

その時外でバーベキューをしていたのですが、母が道路側から「こんばんはぁ」という男性の声を聞いていました。祖父の声ではなかったのこと。散歩してた人だったんじゃないのと言いましたが足音もなにもなかったからそれはないと言われました。じゃあマジであれ誰だ・・・?

ちなみにお盆が終わった後日、また撮り直すと上下もあっていて、普通に写りました。

今年のお盆は親戚も帰ってこず、うちの家族と祖母とで軽く集まっただけだけですが、仏壇のお線香をあげに行った時、煙がうずを巻き、仏壇においてあった祖父の財布がなぜか玄関にありました。外に財布持ってでかけようとしたのでしょうか。

といった感じでお盆は毎年何かしら起きますが初めにも言ったように怖くはないです。
でもお盆以外に起きる怪異は普通に怖い。

祖父が亡くなってから13年。
また来年、何が起こるか楽しみにしながら過ごしているところです。

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コメント(1)
  • 微笑ましくて温かい話

    2021/12/11/12:14

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