ライトのついていない車

これは私が体験した話です。

ある日の深夜、私は友人３人に連れられて山梨にドライブに行きました。
山梨に到着して星を見るため、何度か訪れたことのある展望台に向かいました。
山道を20分ほど進んでその展望台に到着し、車を停め、１～２時間友人と一面の星空を楽しみました。3時に近づき、最後に記念写真を撮ろうとしていた時、１台の車がやってきました。
最初は星を見に来た人かなと思っていましたが、周囲に明かりがなく、暗い中でエンジンを切っていました。
その日の気温は摂氏マイナス１度で、エンジンを切ったまま外に出てこないのは変だと感じ始めました。

すると友人の２人が突然怖がり出し、友人Aが「早く帰ろう！」と言い、車を急いで走らせました。「何があったの？」と尋ねると、友人Aが「以前に心霊スポットで同じような車を見たことがある」と話しました。
その時も同じように明かりをつけずに止まっている車があり、友人２人は後部座席からその車を見たところ、その車の中の人にじっと見られて目が合ってしまったと語っていました。
私は「さっきの車は単にカップルが静かに過ごしていただけかもしれない」と提案しました。
しかし、友人２人はあの時何かがおかしいと感じ、ずっと後ろを警戒していました。
その後、何も起こらず無事に帰宅できましたが、今思い返すとその車が異様に静かだったことが印象的です。まるでその車には誰も乗っていなかったかのようでした。