誰のものでもないキーホルダー

とあるお盆の日の出来事でした。

私は霊感もなければ見たことも感じたこともありません。御先祖様がこの世に戻ってくるという話しもよく聞きますが、見えないので全く実感もありませんでした。でもこの日は違いました。

毎年のようにお盆にお墓参りに行きました。特にいつもと変わらないお盆の日です。

お墓参りが終わり、母と家に入ろうとしました。そうすると、私の家は玄関を入ってすぐに仏様を置いてある部屋があるのですが、そこからなんとなく人の気配がしたのといつもと違う雰囲気を感じました。

その時とっさに私は仏様がある部屋を急いで覗き込みたいという心情にかられて見ました。そうすると人こそいませんでしたが、何か鈴が付いたようなものが落下した音がしました。

私は誰もいない部屋からものが落ちるっておかしいなと思い、すぐにそちらの方に向かうと大仏が書いてあり、鈴が付いたキーホルダーが落ちていました。

ただかけていたものが落ちたというものでもなく、部屋の真ん中に落ちていたのです。母も私と同様、人の気配を感じたことや鈴が鳴って落ちたと言っていました。

さらに怖いのが、そのキーホルダーは家に住んでいる人の誰のものでもなかったというところです。

母と話をしたらきっと御先祖様が来てて忘れ物だったんだよ。と言っていました。

未だに真相は分かりませんが、一体誰が落としたキーホルダーだったのでしょう。