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不思議体験

津々さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

叱りに来た父親
短編 2022/05/27 09:43 928view

私が最近体験した話です。昨年の10月に妻の祖父が他界しました。

祖父は認知症を患い病院内の老人ホーム的なところに入院しましたが、ずっと祖母(妻)や同居している息子のことを気にかけていました。

しかしそれ以上に自宅の心配をしていました。祖父は介護師によく「あの家はオラが居ないとダメなんだ」「家が心配だから帰る」とひっきりなしに話し、時には興奮しすぎて血圧が200を超える危険な状態になったこともあったそうです。

それほど家に執着する理由は、義母いわく「苦労して建てた家だから心配なんだね」といっていました。

ですが、現代では20代でも家を建てられる時代なので私には家の大事さがわかりませんでした。

そして時は過ぎ、49日法要の日に怪奇現象が起きました。義母は5人兄妹なのですが、あまり兄妹仲が良くなく葬式の時でさえ揉めるほどです。

そのせいか、49日法要の時は兄妹全員は集まりませんでした。そもそも、揉める理由は三男の酒癖の悪さにありました。酔えば誰にでも喰ってかかるので揉める(喧嘩)になってしまうのです。

そして、49日法要が終わり夜ご飯を食べている時でした。例の如く三男は誰構わずグダを撒き始め同居してい次男にお酒を止められたことからガラスの灰皿で殴りかかろうとして、その場にいた家族に止められました。

三男はお酒を止められたことと暴力を止められたことに暴言を吐き散らし物に八つ当たりしていました。

そんな時です。突然、玄関の扉が「ガチャ、ガチャ」と激しく音を立てながら扉が揺れました。

その事に家族全員「???」となり義母が「誰か来た?」と言いながら玄関に向かい扉を開けました。

そこには誰もおらず義母は「誰も居ないかったわ」と戻ってきましたが、この直後から異変が続きました。

異変とは、扉を開けて風が入ったのか仏壇のろうそくが消えました。

それだけではなく、祖父が生前に座っていた座椅子がひっくり返ったり、祖父の湯飲み茶わんで三男がお酒を飲んでいたのですが、誰も触ってもいないのに割れました。

そして、1番ビックリしたのは家を叩いて歩いている様な怪気音(ラップ音)です。家族全員パニックになっているうちに現象は収まりました。

その後、義母は「じいじ(祖父)が三男を怒りに来たんだ。」というのです。

義母はまだ話を続け「そして、あれだけ気にしていた家が心配で悪い所が無いか叩いて調べてたんだよ。きっと…」といいました。

実際のところは分かりませんが、本当に怖かったです。ただ現象が起きた夜に三男の夢に祖父が現れて酒癖を直せと怒られたそうです。

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