太平洋に浮かぶ島国「南の楽園」での恐怖体験

さすがに私もちょっとだけ嫌な予感を感じたのですが、娘が怖がると思って口には出せなかったんです。　平然を装ってましたよ。

それで二人は無言になって雲が明けるのを待っていたんです。

すると今度は娘が不安そうにフロントガラスのほうを指さして「あの白い煙みたいなの何」って聞くんですよ。

その時に私は、娘には私が見えない「何か」が見えているんだということを確信したんです。

そしてついに娘が「もう帰ろう」って言いだして。

なんとなく察していた私は「そうだね。帰るか」ってな感じでその場を後にしました。

すると不思議なことに　スポットを離れてメインストリートに出ると雲がなくなり月明かりに照らされたきれいな星空に戻っていたんですよ。

ちょっとほっとした私は娘に「何か変だったね。　何か感じた」って聞いてみたんです。

そしたら娘が「車の外に人がいた。そんでフロントガラスの上に上ってきた。足の裏がはっきり見えた。」って。

娘には　星空スポットに到着してからずっとフロントガラスのワイパー付近に「白い煙」のようなものが見えていたらしいのです。

それが急に人になって　はだしでフロントガラスを上ってきたらしいんです。

もう鳥肌立ちまくりですよ。

その後無事に家までたどり着いたんですけどフロントガラスを上ってきた「霊」を連れて帰ってきたりしていないかどうかが不安で不安で。

数日間は気になってしまって仕方ありませんでしたよ。

今考えると「バッテリーが上がってエンジンがかからなかったトラブル」が何かを暗示させるシグナルだったのかもしれませんね。

なにかが、誰かが、私と娘を引き留めようとしていたのかもしれません。

後に現地のひとにそのスポットのことを聞いたのですが、観光で訪れた外国人の方が数人　崖から落ちて命を失う事故が発生していた場所らしいんですよ。

また別の情報では、このスポットでは昔に軍隊の実弾訓練が頻繁に実施されていたそうなんです。

「やっぱりか」って思いましたよ。

考えてみると他の観光スポットには道案内の看板が建てられているのに、この星空スポットには何の案内もないんですよね。

現地の人もちょっと特別なスポットって感じているのかも。

でもスポットは娘と行く以前にもほかの友達と星空を見に行っていたのですが特に何も感じることはなかったんですよね。

自分なりに考えてみたんですが、なぜ娘と行った今回だけこんな不可解な出来事が起こったのかが分かりません。

不思議ですよね。

それ以降　よるにそのスポットを訪れることはやめました。

勇気を出して昼間に訪れて見たのですが、相変わらずの壮大で素晴らしい景色は平和そのもので楽園でした。