「10円おじさん」

私自身があったことはないのですが、小学生時代に同級生の間で噂になった「１０円おじさん」についてのお話です。

噂では、「家に電話をしたいから１０円ちょうだい」というものでした。

同級生が実際に遭遇したそうで１０円を渡すと公衆電話の方へゆっくりと歩いていったそうです。

とここまでは何も怖い話でもないのですが、後々更に噂が広がっていました。

次に聞いた噂話では、「○円あげるから１０円ちょうだい」と言われるそうです。

貰えるお金は毎回バラバラで５０円だったり１００円だったりと違うとのことでした。

その噂が出回り始めた頃からか「１０円おじさんを探す」のが当時日課に近い状態になっていました。

しかし、そんな状況でも私は遭遇することはありませんでした。

高校を卒業してしばらく経った後、家族の会話で「１０円おじさん」の話が出ました。

すると父親が「その人の家は金持ち」と切り出したんです。

話を聞いていくと仕事の関係で「１０円おじさん」の実家を知ったそうです。

電話の内容も家に帰りが遅くなることや帰らないと伝えるためだったそうです。

今も謎に思っている存在です。