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妖怪・風習・伝奇

ヤン子さんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

初詣の帰り道、恐怖のカーブ
短編 2022/01/01 10:11 1,495view

あけましておめでとうございます。

お正月で暇なので三年前のお正月に経験した出来事を投稿してみます。

夫の実家では新年を迎えると、毎年お参りにいく神社があります。
「火の神様」がまつられている神社の下社です。

山の中にあり、消防署の方々も参拝に向かうほどの神社のようで毎年渋滞しています。

下社は近くに川があり、キャンプ場もあります。
お社は上社と比べ小さく、地元の方々に愛されているのだなと感じられるような雰囲気です。

夫の実家は玄関が「鬼門」にあたる方角にあり、今の建物を建ててから二度トラックに突っ込まれているそうです。

近所に工場もあり、トラックの行き来が多いために風呂の自動装置やガス装置が勝手に作動してしまい、何度も火事になりかけたとか。

それらのお祓いも込めて、実家に合っているソコにいき「鬼門」用のお札と防災のお守りを買って帰るそうです。

私はその神社にいくのは結婚してから知った位で、毎年のお参りも「夫の家の習わしについていく」感覚でいました。

しかし、特に霊感があるわけではないのですが毎年お参り後は体調を崩してしまいます。

小さな神社に大勢の人でひしめき合っているから「人に酔ったかな」位でいましたが、毎年それが20年近く続くとさすがに違和感や「怖いな」と感じるようになりました。

特に神社からの帰り道、町までの一本道をクネクネ下っていくのですが、同じカーブを曲がった辺りで肩がズシッと重くなり、頭痛までしてきます。

新年早々「行きたくない」などと我が儘を言うわけにも行かず、我慢するしかありませんでした。

しかし三年前「一番の恐怖」を感じることがありました。

神社からの帰り道、その年は渋滞もなくスムーズに走行していました。

「そろそろ例のカーブだな」と思っていると、運転している夫がハザードをたき路肩に車を止めました。

「??」と夫を見ると「後ろの車がうるさいから先に行かせるよ。」とのことでした。

ものすごいスピードで、後方の車が私達を追い抜き走り去る瞬間、私は今までにない「悪寒」「右肩の痛み」そして、何も見えないのに「恐怖感」に襲われました。

心の中で気持ちを落ち着かせようとしていると、走り出していた夫の言葉で、私は更に恐怖を感じることに。

「あの車を先に行かせた瞬間、肩がメチャクチャ痛くなって悪寒したんだけど」と。

夫も、私と同じ事をかんじていたのです。

二人でプチパニックなりながら、「これでは運転しても危ない」との、途中の道の駅に寄り休憩することにしました。

お互いに、背中を叩きあったり温かい飲み物を飲んだりしていると、次第に痛みや悪寒はなくなり、二人とも落ち着きを取り戻せました。

その後、事故もなく帰宅できましたが、私は正直に「行きたくない」と夫に説明。昨年と今年は、違う神社にお参りをさせてもらいました。

あれ以降、同じような「肩の痛み」などを感じることもなく、気持ちよく新年のお参りをできるようになりました。

この経験は「神社は、心と体を清めてくれる場所」そんな考えを否定されたような出来事でした。

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