娘の友達「あたるくん」

これは私の娘の話です。

娘は現在3歳で保育園に通っています。0歳児から保育園に通っており、毎日寂しい思いをさせているのではないかといつも気にしていました。
なるべく休みの日には公園や散歩に家族みんなで行っていました。

ある時、ふと娘がよく天井や部屋の隅、空間を目で追ったり見つめることがしばしばありました。
私も主人も感じたり見えることがあるので何か見えているんだろうな、とあまり気にしていませんでした。

そんな娘も2歳になり、単語を喋れるようになりました。そんな頃から現在の話です。
「パパ」「ママ」「〇〇ちゃん」「ばあば（ばばあ）」と言葉が出てきたのですが、毎回気になるのが「あたるくん」でした。
保育園にきっとそう言う名前の子どもか先生がいるんだろうな、としか思っていませんでした。

しかし、あまりにも「あたるくん」「遊んでくれる」と言うので、どんな子か見たくて連絡帳に書き、帰りにも先生に聞いてみることにしました。
すると、「あたるくんと言う園児も職員もいないので不思議です。」と首を傾げられました。
休日に行く公園にもそんな名前の子どもはいません。

不審に思いながらも時間が過ぎていっていました。あたるくんの事を私が忘れかけていた時、娘が突然ケラケラと笑いながら「あたるくんおもしろーい」と空間と部屋の角を見つめていたのです。
私が、「あたるくん、そこにいるの？」と聞くと「いるよー。」とニコニコと笑っていました。娘の言うあたるくんとは、幽霊の事だったようです。何故「あたるくん」なのかはわかりません。

因みに3歳になった娘、今も幽霊を見ると「あたるくんがいる。あれは怖いあたるくん。」と指を指しています。
特定のマンションの半地下駐車場にはとても怖いあたるくんがいて、電車でも唸って怒っているあたるくんがいるそうです。
私や主人には見えていませんが、娘は日常で見えているようです。