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心霊

ねこじろうさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

ゾンビフィアンセ
長編 2022/10/10 13:50 4,137view
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驚いた私は隣の妻の方を見る。
妻も呆気にとられたように、ポカンと口を開けていた。

「ということは、その……つまり……君は……」

「はい。死んでいます」
男はきっぱりと言った。

「もう……わたし絶えられない!」

そう言うと突然妻が立ち上がり、逃げるように部屋を出ていった。

「な、何を言ってるんだ君は?
死んでいるだと?
死んでいる人間が何でここにいるんだ!?

何でこんなところで正座して偉そうに喋っているんだ?
はは~んそうか、分かったぞ。
お前たちは二人して俺たち夫婦をからかっているんだろう。
そうだろう、そうにちがいない。
だったら今すぐ帰ってくれ!」
私は興奮しながら怒鳴った。

「パパ、お願いだから怒鳴らないで彼の話を聞いて」
美優が涙声で必死に叫ぶ。
すると学という男が話しだした。

「驚かしてすみません。

でも、本当なんです。
僕医者になるのが夢で、二十代の時から三十代まで正職にも就かず、毎年あちこちの大学を受験していました。
でも全くダメで。
お金があれば私立の医学部とかも受験出来たんですが、バイトだけで生計をたてていたものだから預金も十分じゃなく、受験出来るのも当然国立のみで。
気がついたら四十歳になっていました。
それで、いい加減けじめをつけようと、これが最後と去年背水の陣で受験したのですが結果は……
また不合格。
で、もういいやと思って海に行って崖から飛び降りました。

それからどれくらいの時間が経った頃でしょうか。

気がついたら、僕はどこかの浜辺で目を覚ましたんです。

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コメント(2)
  • 想像したらフイタw

    2022/10/13/16:41
  • 人間死ぬ気に?なれば何でもできるで笑ってしまった。

    2023/07/30/17:15

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