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心霊

もちむぎさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

テントの周りを歩いた誰か
短編 2022/09/01 06:50 982view

中学2年生の時、林間学校があり、4人ひとグループでテント泊することになりました。

4人中1人は強い霊感を持つ女の子で、小学生の時からその子の周りでは不思議なことがたくさん起こっていました。(その子と帰る時だけ、事故現場によく遭遇する。目の前で衝突事故が起きた時に、誰からも血は出ていなかったのに、その子のランドセルにだけ血がついていた。など)

その子をA子とします。

A子とは小学生からの仲良しだったため、私たちのグループは、A子とその友達B子、わたしの友達C子で組むことに。深夜、C子のみ寝てしまい、他3人で恋の話で盛り上がっていると、テントの周りで人が歩く音がしてきました。

何周も何周も周りを回って、枯れ葉を踏む音が何度も続きます。

最初こそ、見回りに来た先生かと思い静かにしていた私たちですが、一向に終わらないその音と、キャンプ場に灯りがあるにもかかわらず、影一つ映らない様子に、怖くなってきたわたし達3人は、先生かどうかを確認するために声をかけてみることに。

「だれ?」と一言振り絞ると、ぱたりとその音が止んでしまいました。

どこかに行く音もせず、ただそのまま音が止まったことに、余計に怖くなり、入口に1番近い場所で寝ていたC子を起こして、入口を開けてもらうことに。

寝ぼけたC子は、入口から外を見てくれましたが、誰もいないと言います。

怖くなった私たちは、テントを出て先生たちの泊まるテントへ。

先生たちは、ムカデが出たと他クラスの女子に言われて、1時間ほど前に生徒たちのキャンプ場に行ったきり、巡回は行っていないそう。

あの時、周りを歩いていたのは、なんだったのか、結局わからないままでした。

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