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不思議体験

ponyさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

祖母が亡くなる前に私に伝えたかったこと
長編 2022/04/29 10:58 1,683view

私は、35歳の女性です。結婚し、子供が2人います。幼いころから、おばあちゃんこでした。母方のおばあちゃんが大好きで、就職もおばあちゃんがいる田舎でしました。おばあちゃんは、優しくて怒らないし、いつも私をかわいがってくれました。

そんなおばあちゃんが78歳になり、おじいちゃんも亡くなってしまい、おばあちゃん一人残されて、とても心配でした。

一人暮らしのおばあちゃんの家には、ヘルパーさんが来て、みてくれていました。

おばあちゃんは、いつも私のことをヘルパーさんに自慢してくれていました。私の写真を見せてくれたり、私が出世したら、そのことを話してくれたりしていました。

ヘルパーさんには、本当にかわいがっているお孫さんなんですねって言われていました。

週に1回は、電話がかかってきて、今度は、いつ来れるのか聞いてきました。

私の携帯に直接かかってくるので、おばあちゃんは、私に来てもらいたかったのだと思います。

そんな気持ちにこたえるように、私もおばあちゃんのごはんが食べたくて、毎週末、おばあちゃんの家に車で遊びに行きました。

年齢を重ね、おばあちゃんが一人暮らしをしているということで、とても心配でした。

私の両親も週に1度は会いに行ってくれていましたが、それでも私自身が会えていないと不安はありました。

なぜなら、おばあちゃんは、私にいつも会いたい会いたいと言ってくれていたからです。

そして、私は、結婚を機に、田舎から東京へ上京することになってしまい、より不安が大きくなりました。

案の定、おばあちゃんは、私がいなくなってから二か月後、風邪をひいて高熱を出し、病院に入院してしまったのです。

それから急に弱ってしまい、そのまま、風邪が治ったあとも、介護施設に入ることになってしまいました。

田舎に帰省のたびに会いに行きました。

施設に入ると、周りは弱っていらっしゃる方ばかりで、お話などもあまりできません。

おばあちゃんは、施設に入ってから、本当にどんどん弱っていきました。

歩くことも急にできなくなり、お手洗いにも一人で行けなくなりました。ごはんもいつもおいしくないと話していました。

どんどん弱っていき、おばあちゃんが大好きな和菓子をお見舞いに持っていきましたが、それさえも、あまり口にしないようになりました。そんな姿を見て、毎回お見舞いに行くたび、つらかったです。

もっと、いろんな場所へ連れて行ってあげたらよかったなと今でも後悔しています。

おばあちゃんとは、近くのスーパーに買い物に行ったり、温泉も行ったりもしました。でももっともっておいしいものを食べさせてあげたかったと思います。

近くのショッピングモールで私が買ってあげたカーディガンをいつも着てくれていました。

高いものを買おうとしたら、「ばあちゃんに使わず、自分のためにお金を使いなさい」と言われ、5000円くらいのカーディガンですが、買ってプレゼントしました。

ばあちゃんは、こんなにいい服、ばあちゃんにはもったいない、と言って着てくれていました。

入所して2年ほど経ったとき、コロナウイルスが流行し始めました。

面会が5分となって、あまり会うことができなくなってしまいました。5分であっという間です。手を握って、元気?と聞いて、終わりです。また会いに来るからね、そんなことしか伝えられません。

おばあちゃんは、寂しい思いをしたと思います。コロナウイルスというものに本当に怒りを感じます。

面会ができなくなったせいで、おばあちゃんから生きがいを奪ってしまったからです。

おばあちゃんの楽しみは何ですか?ほかにお話する人もいない中、ごはん食べて、寝るだけです。面会くらいさせてもらいたかったです。

でもほかの患者のご家族もきっとそう思っていらっしゃると思います。

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