天国から会いに来た犬

飼っていた愛犬ラッキーが死んで1か月ほど経った時の事です。

ようやく悲しみにひと段落着いた時に夢を見ました。

そこは広い草原で気持ちの良い風が吹いていました。

私はそこを歩いておりどこからともなく犬の鳴き声が聞こえます。

その声はよく聞いたラッキーの鳴き声です。

振り返るとそこにラッキーがいました。

生前の元気な姿で尻尾を振り私に飛び掛かって来ました。

私は嬉しくてラッキーを抱きしめました。思い切り顔を舐められ地面に転がりじゃれ合いました。

夢で会いに来てくれたんだと感激し泣きながら体を撫でまわしました。

「あっちでも元気してた？」と尋ねると不思議な事にラッキーと言葉が通じます。

「うん。楽しく過ごしてるよ」と心に通じて来るのです。

天国では温かい草原や水辺がありそこで思い切り走ったり食べたりして過ごすのだそうです。

下界の様子も分かるそうで私があんまり悲しんでいたのでラッキーは心配していました。

優しいラッキーが益々愛おしくなり離れがたくなりました。

すると「僕は何時でも一緒に居るよ」と再び顔を舐めてくれます。

名残惜しいですが夢が覚める時となり辺りは光に包まれました。

目が覚め私は寝ながら泣いていました。

ラッキーが会いに来てくれた嬉しさで暫く涙が止まりませんでした。