あれは本当に生きている人だったのか？

昔話で失礼します。

スマホもカーナビもない30年ほど前。

冬の夕暮れ近く、福岡県前原市(現・糸島市)の郊外で車移動中に迷いました。

村の集会所らしき建物に年配の方がいたので、地元の方だろうと思い、ルートをたずねました。

「あすこをとにかく真っすぐ」

御礼を述べて向かうとそこはメインから外れた脇道。

道幅は狭くなり、他車も他者もおらず、周りは畑や空き地で人家はなかったと記憶。

やがて藪の中に入って行き止まり。

…墓場でした。

それも整備された霊園ではなく、時代劇に出てくるような古い墓石が無造作に突っ立っていて、卒塔婆までありました。まるで墓場の墓場です。

「まずい！」

Uターンし…ようにもスペースがない！

だいぶ暗くなっており、早く出たい一心でよく見えないまま全力全速バック。

一本道から抜け出してとにかく灯りのある方へ向かうと、集会所(？)にはさっきの年配の方がまだいましたね→車のライトで一瞬見えただけですが。

その夜はどうやって自宅まで着いたのかは覚えていません。

翌朝、ふと車をみると後部バンパー、トランク周辺はいくつものすり傷・凹みがありました。