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呪い・祟り

陶芸参謀さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

呪われたK君の家
短編 2021/11/10 23:42 2,090view
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僕の実家のすぐ近くにK君の家があります。
K君とは小学生の頃から一緒でしたが、神経質で気難しいところがあり、高校生になるまであまり仲良くはありませんでした。

高校生になって一緒にたむろするようになったとき、K君からこの話を聞きました。

K君の家を建てる前、実はもともと古い家が建っていたそうです。

その場所に新居を立てる前に、K君の父親がその古い家を下見にいったそうです。
もちろん不動産の人も一緒です。

家の前に着くと何か不穏な空気が流れていて、嫌な予感がしたK君の父親は、窓からこっそりと中を覗いたそうです。
すると老人が椅子に座った状態で死亡していたのです。

ビックリして不動産の人に連絡し、警察を呼んで大騒ぎとなりました。

その老人は家主だったか誰だったかは忘れてしまいましたが、事件性はなく、その場で孤独死したとのことでした。

なにか曰く付きの土地のようにも感じられますが、K君の父親はその土地に新居を建てることを決めました。

やがて新居が完成しK君もその家ですくすくと成長しました。
K君の家は一階が工場になっていて、外に階段があり、2階に生活スペースがあるという構造になっています。

ある日、K君の父親が外で飲んできて家に帰ってきました。
外階段を登ろうとすると、見知らぬ白髪の老人が座っていて「ぜんぶ終わるよ」と突拍子もなく言われたそうです。

K君の父親は元ボクサーでケンカっ早いところもあり、その老人を怒鳴りつけました。「人の家の階段で何してんだ!」
すると老人は黙ったまま持っていた杖でK君の父親の足をスイッとすくったのです。
K君の父親はドタドタと下まで転げ落ちてしまいました。

そして気がつくともう老人はいなくなっていたそうです。

それから数カ月後、K君の父親の父親、つまりK君の祖父が飲食店で飲んでいた時、輩に殴られて死亡するという事件が起きてしまいました。
警察は犯人を逮捕することができず、事件は未解決のままでした。

怒り狂ったK君の父親はその飲み屋に毎日のように通いました。犯人を見つけたら殴り殺す予定だったそうです。

ちょうどその頃、僕自身もK君の父親の姿をよく見かけていたのですが、あっという間に頭が真っ白になってしまい、顔もげっそりし始めていたのを覚えています。
病気なのか?と思うくらい、絵に書いたようにやつれていきました。

その後しばらくしてK君のお父さんは静かに亡くなりました。

K君の家は心霊現象が多発している恐怖スポットでもあったので、僕は心底怯えたのを覚えています。
K君の父親は一体なぜそんな不幸が訪れ、一気に衰えていったのでしょうか。

もし呪いというものが存在するのなら、何かの呪いにかかっていたとしか思えません。

呪いの元凶は階段に座っていたあの老人なのかもしれない…。

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コメント(1)
  • なんだこの話、スゲー恐ろしいッッ!!

    2021/11/11/07:24

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