崖から転落

友人が経験した話です。私も以前、同じところに勤務していて同じ通勤路だったのでゾッとしたのを覚えています。

隣の県にある、電子部品の工場で働いていた友人。24時間稼働している工場で、日勤と夜勤に分かれていました。

私も友人も日勤で働いていました。隣の県までの移動は自家用車。会社に着くまでは20分程度です。

冬道は、雪や氷でスリップしやすいし田舎道なので歩行者にはまず会わない山道で急カーブも多めでした。

朝日を浴びながらの通勤は、ちょっと眠気が襲ってくることもありました。

友人は、その日いつも通りに通勤している途中で事故にあいました。

気が付いたら病院にいたそうです。

ニュースでも報じられるほどの大きな事故だったし、生きているのが不思議な場所でした。

切りだった山のてっぺんは緩やかなカーブになっています。そこから、山の下まで真っ逆さまの状態だったのに足の骨折だけ。

しかも本人は事故を起こした記憶もなく危険な思いも感じていないというのです。

その日、友人は夢を見たそうです。

仕事に行く途中で、亡くなった親族から急用を頼まれた。だから出勤をしなかったという夢です。

会社に行った方が危険だったのか、事故から守ってくれたのか不明ですが未だに不思議な話として出てきます。