人を虐めちゃいけない理由

よく耐えたと思います。
数年耐えただけでも立派だと思います。
辞めると言える勇気が凄いです。
そんなもの私にはありません。
だから私はその子がやめたあとも
毎日毎日栄養ドリンクを飲んで
ひたすらに仕事をしていました。
それが祟ったのでしょう。
ある時、デスクワークをしていた時
私はとうとう倒れてしまったんです。

走馬灯が見えて、
あの時ばかりは死んだかと思いました。
いえ、実際死んだのだと思います。

私は生き返りました。
今から話すのは私があの世へ
行きそうになった話です。
そして、あの世へ行ってしまった人のことも
語らせて頂きます。

起きてまず最初に目にしたのは、
現世と書かれた駅の看板でした。

書かれたといっても、そのまま現世と
書かれていたわけじゃありません。
文字が反転していたんです。
不気味なレイアウトでした。
辺りを見回しても真っ暗闇で、
駅から出る出口は見当たりません。

仕事をしていたはずなのに…
どこなんだここは、と思いつつも
何もすることがなかったので、
と言うよりかは待たなければいけない気がして
私は無人のホームで
何か変化が起きるのを待ちました。