怪物達が現れた謎の夢

小学生の頃、私はよく色んな夢を見ていました。
その日の夢は遠方にある父の実家が舞台でした。

家族で家の中で過ごしていたところ、突然怪物達が現れ、私達は家の中を逃げ回りました。
１階の部屋を逃げ回って、ふと気付くと祖父と私だけになっていました。

怪物が追いかけてくる中、祖父は私の手を引き、家の奥へと進みます。
私はふと不安になり、
「おじいちゃん！そっちじゃない！そっちはダメ！」
と言いましたが、祖父はどんどん進んでいきます。

そして2階へ上がる階段の下まで来たとき、逃げ道がなくなる！
と思った私は、祖父の手から離れようとしました。
しかし祖父はぐいぐい私の手を引っ張って階段を登っていきます。

階段の中腹まで登ったとき、私が
「おじいちゃん！！！」
そう叫ぶと、祖父は振り返り、そして本来ないはずの窓を指さします。
その窓の外を見ると、空があり、その空はとてつもなく明るく光り輝いていました。

私は、何だろう？と思いながら、後ろに怪物がせまっているのを感じつつ、

不思議ともう怖さは何もありませんでした。

そして唐突に夢はそこで終わります。
まだ外は暗く、時計を見ると4時。
変な夢、と思いながら起きると、母が電話をしていました。
それは、祖父が亡くなった、という電話でした。

祖父は私を連れて行こうとした？
と思い怖くなりましたが、母にも夢の話をすると、
「最後怖くなかったんだよね？だったらきっと、伝えに来てたんじゃないかな」

祖父の真意は今でも分かりません。
ですが、光り輝く空へ上った祖父はきっと天国にいることでしょう。