介護施設の謎の水道

私がまだ10代だったころ、介護施設で実習生として数週間働いていました。

学校にも行っていたのですが、資格取得の勉強のため定期的に実習が続いていました。

A施設はかなり新しく、フロアも休憩所もすごく快適で明るい空間が広がっていました。

しかし、休憩時間に突然自動水道の水が出始めて急に止まったり。

朝掃除をしていると水の音がして、行った頃には止まっており誰もいない。

そんなことが複数回続きました。

特に利用者さんが使用するトイレの水道が朝決まった時間に流れては行った時には止まっているということを毎日繰り返していました。

この施設は朝自動で水が出たり止まったりしてメンテナンスを行っているのかなと思ったぐらいです。

確認しましたが実際にはそのような自動メンテナンス機能などなく。

数週間実習に行ってはまた数週間お世話になるを繰り返していましたが、その度に水の音が聞こえるということも繰り返していました。

未だにあの時の水の音や、勝手に出ては止まるという現象は何だったのかと時折思い返します。

ただ水が出て止まるだけ。

そう考えれば怖くはないのですが、朝早い暗闇の中急に水が出る時のあの雰囲気は見た人にしか分からない謎の恐怖感があります。

今もあのA施設の前を通ることがたまにあります。

保育所が増設されていたりと進化を遂げる外装には毎度感心しますが、あの水道はどうなったのかなとどうしても建物の中身が気になってしまいます。