奇々怪々 お知らせ

不思議体験

石榴さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

亡くなった先輩が残してくれたもの
短編 2021/10/07 01:52 2,370view
0

今から20年前のことです。
会社の先輩が出社途中で倒れ、病院に緊急搬送されました。
病院に着いたときにはすでに意識不明の重体。
検査の結果、原因はくも膜下出血で、
医師の話では、治る見込みはなく、
あと何日持つかという段階とのことでした。

知らせを聞き、ショックのあまり呆然とする同僚たち。
私もその状況をすぐには理解できませんでした。

そして、先輩が入院してから2週間後のこと。
いつものように職場で仕事をしていると、
何の前触れもなく突然、

先輩の席の真上にある蛍光灯が点滅し出しました。

「蛍光灯が切れることなんてめったにないのに。珍しいな。」

そう思って、交換のため総務に電話しようとしたときです。
今度は突然、外線の電話が鳴りました。

電話に出ると、先輩のお母様。
1時間前に先輩が亡くなった、という知らせでした。
私を含め、皆覚悟はしていたので、
取り乱す人は誰もいませんでした。
ただ、その代わりに、そのとき、
そこにいた誰もが同じことを思いました。

「あれ先輩だったんだ。。。」

「蛍光灯が点滅したの、俺ここにいるんだよーって教えてくれたんだ。。。」

と。

そして、もう一つ。

蛍光灯だけなら、単なる偶然と言われても
仕方がないかもしれませんが、
もう一つあったんです。驚くことが。。。

実は、先輩と一緒に対応していたお客様で、
3ヶ月近くも解決せずにいたトラブルがあったんです。
八方塞がりでなすすべなし。
そう思っていたトラブルだったんですが、
先輩の訃報を聞いたその瞬間に、
解決策がパッと頭に思い浮かんだんです。

1/2
関連タグ: #心霊#病院#電話
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。