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不思議体験

細雪さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

イヌと釣り場とポルターガイスト
短編 2021/11/29 20:25 897view

つい二週間前のことです。仕事終わりに夜食を食べていると、家のなかで「べこっ」という音が床付近でしました。

恥ずかしながら家が散らかっていたため、何か物が落ちてしまい、下にあったものにぶつかったのだろうと思って気にしませんでした。

そのまま寝仕度をし、ベットで横になっていると、またもや「べこっ」という音が床の方でしました。

ここでも特に気にせず、そのまま寝てしまいました。

いつも通り、熟睡していると急に「ばんっ」という何かを叩きつけるような音とともに、ペットボトルが転がっていく音がしました。

強盗だと思い、護身用においてあったバットに手を伸ばしながら、急いで電気をつけたのですが、部屋には誰もいませんでした。

一人暮らしで狭い部屋であり、風呂、トイレ等も確認しましたが何もいませんでした。

しかし、床をみると夕食時に飲んでコタツの上においておいた空の1.5リットルのペットボトルが転がっており、自分がきいた物音は事実であることがわかりました。

コタツからベットは少し離れているため、寝相で倒しすことはないので、頭に?が浮かんでましたが、疲れていたため、そのまま二度寝してしまいました。

そして普段通りの時間に起き、仕事へいき、何事もなく一日を終えました。

しかし、その夜、不思議な夢をみました。記憶にない白い犬と広い公園でずっと遊んでいる夢でした。

長い時間遊んだ後、急にその犬が走りだし、公園からでていってしまい、追いかけると公園の出口に三年前に死んだ飼い犬がおり、自分にすりよってきて、懐かしく感じながらなでていると、その後ろにさっきまで遊んでいた白い犬がおりました。

その白い犬がワンと一回吠えると、二匹は走り去っていき、追いかけようとした瞬間に目が覚めました。

不思議な夢だなと思い返しているとふと一ヶ月程前のことが思い出されました。

一ヶ月程前、ふと魚つりがしたくなり、知り合いに教えてもらった人気の少ない港に仕事終わりで向かったことがありました。

小さい港なため、テトラポットが並んでる海際に車をつけて場所取りしながら、仮眠して夜明けをまっていました。

寝ていると、ふと嫌な匂いがして目が覚め、魚を捌いたゴミを放置したときと同じ匂いだと思い、何かが死んで腐ってるのでは、まさか人か..?と勘繰り、急いで車から下りて海を見渡しました。

すると車から20mほど先のテトラポットの間に、白い中型犬がうつぶせで浮いているのが見え、人でなかったことに安心しながらも、毛並みも綺麗なおそらくペットであったであろう犬の死をみて、犬好きな自分はとても悲しく思いました。

さすがに飼い主が溺れた犬を放置するとはおもえないので、家から脱走した犬が何かの間違いで海におちてしまい、テトラポットから抜け出せなくなったのでしょう。

足場が悪く、暗いため自分にはなにもできそうもなかったので、合掌して、釣りをする気もなくなったので、そのまま帰宅しました。

この時の白い犬が、夢でみた白い犬と一致していることに気づきました。

人気も少ない港だったので、もしかしたら最後に会った人が自分だったのかもしれません。

だから、最後に遊んでほしくて、いたずらしたけど気付いてくれなくて怒ってペットボトルを吹っ飛ばしたのかなと思うと、昨日のポルターガイストに納得がいきました。

ちょうど中型犬が届く位置でしか、音はしませんでしたし。

犬にも49日があるのかは自分にはわかりません。

しかし、自分の飼い犬が死んだ時も、一ヶ月程してから、寝ている時に布団に入ってきて抱き締めた感覚がありました。

自分は全く意識していませんでしたが、その日は飼い犬の49日でした。

以上が、不思議な実体験でした。読んでいただきありがとうございます。

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