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ヒトコワ

魔魅子さんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

別れたはずの彼
短編 2021/11/25 00:51 407view
私が体験したのは、なんとも言えない不思議な体験でした。
私が20になった時に、ある男性と出会い恋をしました。

K君は、バイト先の先輩でとても気さくで優しい人でした。告白されて、交際をスタートした私は、K君の裏の顔を知ってしまいました。それは、異様なまでに私の行動範囲を知りたがることです。
「帰りはどこに寄るの?」とか、「普段買い物にはどこに行くの?」とか聞かれるようになり、やがては実家の場所や友人の勤め先まで聞いてくるんです。さすがに、ちょっと不気味です。私は、思いきって別れを決めました。

彼は、別れたくないと言ったのですが、もう彼に対して恋愛感情を抱くことができなかったのです。私は、彼からもらった指輪を返して、お別れにしました。

K君と別れて3ヶ月たったある日。家に帰った私はギクッとしたんです。薄暗い部屋のなかで、K君がソファに座ってるんです。
なぜ部屋に入れたのか、私にはさっぱりわかりません。

すると、K君が私を見てニッコリ笑うのです。私は、あまりのことに声さえ出ませんでした。咄嗟に、部屋の外へ出ると近くに住んでいる友人に助けを求めました。

友人と一緒に部屋へ戻ると、そこには誰もいません。友人は、疲れてるんだよと私を慰めてくれました。そうかな。疲れてるのかなと思い深くは考えなかったんです。

ですが、それから数日たったある日。やはり彼がいるのです。それも、半透明のような感じなんです。さすがに気味が悪くて、K君に会いに行きました。K君は、やや疲れた顔をしていましたが、元気でした。ですが、彼が気になることを言うんです。

「俺さ、なんかお前の家に行ったような気がするんだ」
私は、かなりゾッとしました。

その後。私は、K君にはなにも言わずに引っ越しをしました。
それからは、K君の姿を家の中で見ることはありません。
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関連タグ: #不気味#事故物件#声
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