雪の日に起こった不思議な出来事

あれは10年ほど前の春先のことです。
その日はお腹に赤ちゃんが出来たことを主人の実家のお墓に報告するために、主人と2人で富士山の近くにあるお墓にお参りに行きました。

朝のうちは少し日が差すこともあったのですが、お墓参りを済ませ少し寄り道をして白糸の滝を見て回り、また車に戻ると少しずつ空模様が怪しくなってきたのです。
「降らないといいね～」と言っていたのですが、すぐに雪混じりのみぞれが降りだし、辺りはどんどんと暗くなってきました。

家に着くまであと30分くらいの山道の中でこのまま何事もなく帰りたいなと思いつつも路面状態が気になっていたところで、ふっと「スリップでもしたらどうしよう・・・」という不安が頭をよぎったのです。

夫に「ちょっと道が危なくなってきたよね」というと夫は「大丈夫。墓参り行ったから死んだじいちゃんがちゃんと家まで帰らせてくれるよ」と答えました。

その直後、対向車線を走っていた車がスリップし、こちら側に突っ込んできました。
主人も慌ててハンドルを切り、何とかぶつからずに済みましたが突然のことに私はパニックになってしまいました。

本当に幸いにぶつかることもなくすぐに走り出すことが出来ましたが、こちらが走っていたのが崖側の道。
あと数センチずれていたら崖に転落していたところです。

事故にあいそうになったのはとても怖かったのですが、本当に亡くなったおじいちゃんがお腹の子どもと私たちを助けてくれたんだ・・・と思います。