ブロンドヘアの女の子のお人形

小学校低学年の時、友達といつものように下校していました。

その日は雨が降っていたので水路の水位がどのくらい上がっているのか見に行こう。という話になり、いつもとは違う下校ルートを選びました。

水路の水位はそれほど上がっていなくて戻ろうとしたら、友達が水路に降りて奥に小さいお地蔵さんがあるのを見つけました。
とても古くてボロボロで、水位が上がると全て浸かってしまうような所に何で置いてあるんだろう？としかその時は思いませんでした。

気持ち悪くなり友達に帰ろうと言うとお地蔵さんの後ろの方に何か落ちてる。と言うので見てみると、ブロンドヘアの外国の女の子のお人形がお地蔵さんを背もたれにして座る状態で置いてありました。

雨で服も髪もずぶ濡れで、しかも外国のあの独特な感じのリアルな人形だったので見た瞬間怖くなって友達と逃げるようにその場を離れました。

家に帰ってもそのお人形のことが頭から離れず、次の日の学校も憂鬱な気分で登校しました。
友達も昨日見たお人形がずっと頭の中にいて、なかなか眠れなかったと言っていました。

登校し、すぐに朝礼が始まるのですが、その日は担任の先生がまだ教室に来ていなくて何かあったのかな。
と思っていたら、教頭先生が教室に入ってきて、担任の先生は今日風邪をひいたからお休みで、今日だけ臨時の先生に来てもらいました。
と言い、その後、教室に入ってきた臨時の先生がブロンドヘアの外国の女の人で、着ている服装が昨日見たお人形の服装と一緒でした。

何がなんだか怖すぎて友達の方を見ると友達も明らかに青ざめていました。
他のクラスの子達は外国人の先生が珍しいので仲良く喋ったり遊んだりしていましたが、私も友達も怖すぎて先生と１度も目を合わせられませんでした。

そのあとは怖くて授業どころじゃなかったので友達と早退しました。
次の日担任の先生が帰ってきて、臨時の外国人の先生はいなくなっていて、後から聞いたら１日限りのバイトみたいな感じで雇ったと聞きました。
今思い返すと１日限りのバイトみたいな感じで雇うことないだろ。と思いますがその時は何も思いませんでした。
あれから怖くて私も友達も１度も水路の道には近寄っていません。