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心霊

スカーレットさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

幼少期の記憶 消えた妹
短編 2021/10/25 21:34 493view
幼い頃から時々、不思議な体験をすることがあった。


祖母の家に遊びにいったとき、誰もいないはずの部屋から廊下に伸びている人影を見たり。


小学校で流行ったこっくりさんの最中、動きまわる十円玉はきっと誰かが動かしていたのだろうけれど、その十円玉の後始末で公衆電話から掛けた知らない番号から、途切れ途切れのノイズが聞こえてきたり。


あのときは、怖くて不思議なことがあると、すぐ友達に自慢げに話していたっけ。


でも、あの日起きたことは、そうやって誰かに話すことすら憚られるような、不気味な出来事だった。


学校からの帰り道、友達とバスを待っていると、反対側の歩道を同じクラスのA子が自転車で通るところだった。


『おーい』声をかけると気が付いて手を振り返してくれた。


自転車を漕ぐ彼女の後ろには、小さな女の子が乗っていた。


赤い服を着た、彼女より一回り小さな体が腰のあたりにしがみついている。


一緒にいた友達と『妹かな?二人乗りして、仲良しだねぇ』と笑って話した。


しばらくすると、10メートルほど先の信号を渡って、A子がこちらに向かってきた。


『さっきぶりだね』なんて笑う。


どうやらこれから習い事があるらしい。


他愛ない話をしながら、ふと彼女の背に目をやると、そこには誰もいない。


『あれ、妹さんは?』信号前で降ろしたのだろうか。


彼女に妹がいたなんて初耳だ。
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