奇々怪々 お知らせ

不思議体験

陶芸参謀さんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

青木ヶ原樹海の近くにて
短編 2021/10/25 12:07 409view
僕は以前バンド活動をしていて、東京から地方へツアーライブを頻繁に行っていました。

移動はバンドワゴンと呼ばれるワゴン車で、後部座席にメンバーの機材を積んで色んなところを走り回っていました。

ちょうどその日、名古屋でのライブを行うため、静岡県を横断してそちらへ向かうことになっていました。

その道中、青木ヶ原の樹海の近くの道路を通って行くルートを選びました。

はじめての樹海だったので、怖さと好奇心を抱えながらワクワクしながら運転をしていました。

ちょうどお昼過ぎになり、お腹が空いてきたということで、樹海より手前付近の山道にあった食堂でご飯を食べることになりました。

町中にある小洒落た雰囲気の和風のお店…ではなく、半分野外になっているワイルドな雰囲気の食堂でした。

店員のおばちゃんも気さくで、壁には地元の無名プロボクサーの試合のポスターが貼られていたり、庶民的な感じに好感が持てました。

ですが、僕はここで以前感じた「嫌な予感」を再び感じたのです。

嫌な予感というのは、僕が高校生の時に千葉にある飲食店で心霊体験をした時と同じ感じでした。

言葉では言い表しにくいのですが、全体の雰囲気が暗くて、空気が重くて、かび臭さが漂っており、直感的に「ここはまずい」という悪寒が走るのです。

ずしん……と何か重力が重くなったのを感じました。

何を食べたのかは忘れてしまったほど、その店の雰囲気に圧倒されてしまいました。

他のメンバーは鈍い奴ばかりだったので、敏感に反応していたのは僕だけだったみたいです。

富士の樹海のすぐ近くにある飲食店というだけで、気のせいだろ…と笑われてしまいました。

まあそうかな…と思った瞬間のことです。

突然僕の携帯電話が鳴り、電話に出ました。

すると、ボクたちのバンドとは別に、後から合流する予定だったバンドのメンバーが、とある事件にまきこまれて顔面の骨がグチャグチャに複雑骨折するという大事件に巻き込まれて病院に向かっているという電話でした。

その旨をメンバーに伝えると、みんな黙り込んでしまいました。

先ほどまで元気だった食道のおばちゃんは、無表情のまま食器を洗っていました。

その後、ボクたちの車も事故に遭いそうになったり、不思議なことが連発しました。
1/1
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。