初めての金縛り体験が怖すぎました

私には幼い頃から霊感がありました。しかし、常に幽霊を視認できる訳ではなく、ふとした瞬間に視界に入る程度です。
これはそんな私が初めて経験した金縛りの話です。

20代半ばの頃です。理由があって仕事を辞め、埼玉から地元の秋田に帰ってきました。

実家の一階には仏間があり、その隣が私の部屋です。
久しぶりに自分の部屋で寝ていると、胸元に何か違和感を感じました。
当時、我が家では猫を飼っていたので、布団の上に猫が乗ってきたのかと思いました。しかし、感じる気配は動物ではなく人間のものです。
その気配に気付いた瞬間、 体が全く動かせなくなりました。声も出せません。
初めての経験でどうしたらいいのか全くわかりませんでした。目だけは動く。正確にいうと、目は閉じているが目の前の光景が頭の中に流れ込んでくるイメージです。

胸元を見る私。
そこには知らないお婆さんが座っていました。白い着物を着て、白髪混じりで精気のない顔。

次の瞬間そのお婆さんが、私の方へ顔を近付けて来るのです。
まるで土下座でもするかのように近付けてきた顔は、私の顔の真横で止まりました。そのままの状態で、苦しそうに呼吸しています。
それ以上は何もしてきません。ただただ私の耳元に生暖かい息が吹きかかります。
気持ち悪さの限界にきた私は、思いっきり叫んでみました。
するとフッと体が軽くなり金縛りが解けました。そこにお婆さんの姿はなく、息の生暖かさだけが耳元に残っています。

翌朝、家族にその体験を話しましたが、誰も部屋には来ていないとのこと。父方、母方共に祖母は同居はしていないものの健在です。
全く心当たりが無い知らないお婆さん。一体誰だったのでしょうか。未だにあの生暖かさを忘れることが出来ません。