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心霊

Vさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

目と目の間、真夜中の訪問者
短編 2021/09/16 21:29 1,023view

これは私が15歳の時体験したとても恐ろしかった出来事です。
当時、中学3年生だった私はソフトテニス部の最後の大会に向け毎日練習に励んでいました。
昼休みや放課後はもちろん土日は練習試合と休む暇もなく、また3年生だった事もあり自宅に帰った後も受験勉強と遅くまで起きている事がほとんどでした。

そんな日々の中唯一の癒しが当時流行っていたイケメンアイドル。1つ上の姉と部屋が共用だった為、2段ベッドの下の段が私のスペースとして壁にそのイケメンアイドルのポスターを貼り眺めては部活や受験勉強を頑張りました。
ある日いつも通り受験勉強をし、そのポスターを眺めてから眠りにつきました。夜中ふとぼんやりとした意識の中耳元で誰かが話しているような気がして目を開けると周りには誰もいる様子はなく、2段ベッドの上で寝ていた姉も起きている様子すらありません。

気のせいだと思いトイレに行こうとするも体が1ミリも動かせず、怖くなった私は姉に助けを求める為声を出そうとしましたが声もでません。
怖くてパニックになった私はそのまま意識をなくし、朝を迎え昨日の出来事はなんだったのか母親に話してみると「あんたそれ金縛りっていうのよ!身体が疲れている時や睡眠不足の時に起こるのよ!」と言われ心底安心しました。

ここのところ部活や受験勉強に追われ、疲れているから仕方ないと言い聞かせ学校に向かいました。

しかし、その日の夜もその次の日の夜も夜中になると必ず金縛りに合うようになり1週間たったある日その日は何だか眠りが浅くふわふわとした意識の中耳だけは冴えているような状態でした。
ザワザワといつもの耳鳴りのような話し声のような物が聴こえ「あ、今日も金縛りだ」と思っていると耳元でハッキリ「ねぇ」「ねぇ」「ふふふふ」と女の声が聴こえました。直感で危ないと思った私は目をつぶって寝たフリをしていると今度はお腹に何か乗っているような感覚がありました。恐る恐る見てみると白いぼやっとした細い足が膝下部分だけ私のお腹に乗っているではありませんか。

どう見ても人間のものでは無い!と思った私は咄嗟にその足を掴み「消えろ!消えろ!」と言いながら握り潰すとスっとお腹から重みが消えた感覚があり見てみるとその足は消えていました。

次の朝、学校の友達に話すと「ねぇ、もしかしてポスター貼ってる?」と聞かれ「え、貼ってるけどなんで?」「人の写真やポスターの目と目の間は霊の通り道なんだよ」と聞かされました。
帰宅後慌ててポスターを剥がし、母親に伝え盛り塩をしポスターを神社に持って行って処分してもらいました。
するとその日から金縛りはなくなり、夜中に目が覚めることも無くなりました。

その出来事以来私はポスターや写真を壁に貼ることが出来ずトラウマとなり、大人になった今でも貼ることが出来ません。

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