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ヒトコワ

下から2位さんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

トラウマになった深夜のあの音
短編 2021/09/11 21:06 11,937view
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これは今から8年前の話です。
小売業に勤め、総合職の私は3年に1回ほどで転勤するのが当たり前。
住むのはいつも会社が借りたアパートでした。

今回の転勤はK県。
アパートの周囲は田んぼと古い民家に囲まれ、住み心地もよさそうでした。

しかし、夜は外灯も少ないため真っ暗。
しばらくの間は帰り道が怖くて、自然と早歩きになるほどでした。

まぁ、それも日がたつにつれ徐々に慣れていったのですが、そんなある夜のことです。

「ピーンポーン!ピーンポーン!」

寝ていた私は突然のインターホンに驚いて飛び起きました。

時計を見ると深夜2時!!
いったいこんな時間に誰なんだろうと、恐る恐るインターホンのカメラ越しに外を見ますが、真っ暗で誰もいない様子、、。

気のせいか?とインターホンから目を離すと、再び「ピーンポーン!ピーンポーン!」
誰もいないはずなのに、、、。

念のためドアスコープも覗いてみますが、やはり誰もいません。
私はあまりの恐怖にベッドに潜り込みましたが、眠ることができずそのまま朝を迎えました。

しかし、これは恐怖の始まりに過ぎず、以降、深夜2時になると「ピーンポーン!ピーンポーン!」とインターホンを鳴らされるようになったのです。
私は恐怖で毎晩熟睡できず、とうとう管理会社に連絡をしたり、会社の上司にも相談。警察にもパトロールをしてもらうことにしました。

しかし効果はなく深夜2時のインターホンが途絶えることはありませんでした。

そこで私は最終手段としてインターホンを押せないようにボタンの部分にカバーをつけることにしました。

宅配業者のみなさんには申し訳なかったのですが、インターホンの故障だと説明し、ドアをノックしてもらうことに。

そして、ドキドキしながら夜を迎え、何事もなく朝を迎えます。

深夜にインターホンを鳴らされることもなく久しぶり眠れた私は、やはり誰かのイタズラだったのかな?と外のインターホンを確認してみることに。

するとインターホンのそばには赤字で「どうして…」と一言書かれたメモが、、。

私は鳥肌がたち、恐怖に怯えながら急いで上司に連絡。
警察にも連絡をしましたが、私にも何も心当たりがないことや、目撃者もいないことから、もはや引っ越しか再び転勤をするしかありませんでした。

幸い空きがあり、私は他県に異動。
その後、インターホンで悩まされることはありませんでしたが、、いったい犯人は誰だったのでしょう。

そして、今でもあの音は鮮明に記憶に残り、私を悩ませています。

「ピーンポーン!ピーンポーン!」

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