東北の八尺様は九州まで来ている！？

私と妹が中学生だった頃の話です。

私は当時福岡に住んでいました。

ある日、妹と普段通り一緒に学校から帰宅をしてました。帰宅路には、学校で通らないように言われている川辺の薄暗い道があります。不審者予防だと思いますが、その日妹がそこを通って帰ろうと言ってきました。まだ明るい16時頃だったことと、好奇心が勝り、承諾し二人でそちらの道を歩いて帰ることにしました。

少し歩いた頃、前から２mは超えてる背の高い、髪の長い女性が歩いてきてました。彼女の顔が非常に小さかったことは今でも覚えています。

通りすがり様、私たちの顔をまじまじと見つめていました。鳥肌が立つような感覚になりましたが、咄嗟に「こんにちは！」と私も妹も挨拶をしました。

すると、こちらを見るのをやめて歩いて行きました。

私たちは帰宅すると同時に、母にこのことを話しましたが、そんな背の高い人はいないよと笑われてしまいました。

それから10年以上経ち、その日のことは遠い記憶になっていたのですが、ある日妹から電話がきました。

電話口で妹は、あの日私たちがみた女は八尺様ではないかというのです。

東北地方に存在する神様？のような存在らしいのですが、気に入った子供を攫っていくようなのです。この程、その八尺様を封印していた地蔵が誰かによって壊されたということで、私たちの住む九州まで来てしまったのかと思い、身震いしました。私たちが彼女のお気に入りにはなれなかったことは不幸中の幸です。