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心霊

galaxyさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

C県に帰省した時に体験した不思議な出来事
短編 2021/08/22 09:56 1,143view

 私は現在S県のK市に夫と娘と住んでいます。実家はC県で帰省の際には片道約3時間と結構な時間がかかるので、毎年娘の夏休みに娘と私だけ1~2週間くらい長めに帰省し、帰路を旦那に車で迎えにきてもらい、一緒に帰宅するというのが家族の半ば慣例となっていました。実家は海が近く海水浴を楽しめるので、いつもはくらげが発生するお盆前までには帰省するのですが、その年は仕事の調整がつかず、帰省が珍しくお盆の始まりと重なってしまいました。

 実家には離れがあり、そこは以前私の姉が住んでいたのですが、今は引っ越しして空き家になっており、帰省した際はそこにいつも泊めてもらっていました。一軒家まるまる自由に使えるので、いつもは開放的な気分で娘とのんびり庭でプールを楽しんだり、窓を全開にして夕暮れを楽しんだり、音楽を聴いたりして実家の夏を満喫するのですが、その時はお盆と重なったこともあり、夏の陰りが少しだけ見えてなんだかいつもよりしっとりした感じで、私は不思議とはしゃぐ気持ちにはなりませんでした。娘の方は音楽を聴いたり、ピアノを弾いたり、裸足で家の中ではしゃいだり、水浴びをしたりいつも通り楽しんで過ごしているようでした。

 夕飯を親の家で食べた後、また離れに私と娘だけ戻り、風呂に入って床につきました。帰省した際にいつも布団を敷くのは玄関を入って廊下沿いにある和室です。廊下に面したところに襖があり、廊下から入ることができる造りになっています。廊下の先はキッチンで、廊下の直線上つきあたりに勝手口がある造りです。勝手口にはセンサーで音がなる防犯の置物が置かれているのですが、誰もいない家なので通常鳴ることはありません。シャッターも防犯のためすべて閉めて寝たのですが、明け方海の近くは風が強いので風でシャッターがガタガタいう音がしました。これはいつものことです。半分寝ぼけたまま布団に寝たまま、ぼんやりそのシャッターのガタガタする音を聞いていました。するとその音に交じって隣の廊下を幼い子供がパタパタと走る足音のような音が聞こえてきたのです。音は玄関側から廊下を通り、奥の勝手口に向かっていったように感じます。ぼんやり寝ぼけながら隣をみると娘はすやすや隣の布団で眠っています。よく考えると娘より軽そうな体重なので、もう少し小さそうな感じの足音だったように感じます。さらに勝手口にある防犯センサーが鳴っています。寝ぼけているので、最初は朝日が差し込んで光に反応して音が鳴ったのかな、と思ったのですが、だんだん正気に戻り、怖くなってきました。

 朝食でまた親の家に移動したので、このことを親に話したのですが、お盆だから廊下が通り道になったのではという意見でした。その後姉達がお盆で集まってきて、この体験を伝えると、前にお盆に庭でBBQをした際に写真を撮ったら、写真に白いたくさんのオーブが映っていたことがあるという話を聞かされ、更に怖くなりました。確かに離れの少し先に寺(墓地)があるのです。更にこれは考えすぎかもしれないのですが、この後、娘が高熱を出しました。風邪ではなさそうで元気です。熱中症だったのかしれないです。熱が38.5℃以上になり、なかなか下がらないので、急遽お盆でも開いている町医者に診てもらい、たぶん熱中症ということで解熱剤を処方してもらい飲んだのですが、なかなか熱が下がりませんでした。旦那が迎えにきて、本当は少し実家でいつも通りゆっくりしてから帰路につくはずでしたが、わたしも不思議な体験をしていて少し怖かったので、早く帰路につくことにしました。娘は車の中ですぐに熱が下がりました。あれほどエアコンの下で寝ていても下がらなかったのに、高速で車中であっという間に熱が下がったのでびっくりしました。

 今回の体験は不思議でいまだに何が何だったのかわかりませんが、今まではお盆の時期を外してたまたま帰省していたので体験しなかっただけかもしれないのです。今回の体験でなんだか実家が違って見えてきました。これからは絶対にお盆時期は避けて早めに帰省したいと思います。お盆の時期じゃなくても正直もう怖いのですが…。

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