猫とのお別れ

これは5年ほど前の話。娘が当時中学2年生・・・その時家族だった猫が約16年の生涯を終え、ペット供養をしてもらえるお寺へ母と私と娘で行きました。心を込めて天国へと送りだそうとしっかり前向きに考えようとしていたのですが、その時まだ頭の中が整理できていなかった私はボーッとしていました。

火葬前、お別れの儀式のようなものがあり、住職がお経を唱えてくれました。猫の亡骸を前に涙が止らず、猫との楽しく幸せな生活が次から次へと頭に浮かびただただ悲しくてお経も遠くで聞こえるような感覚・・・。この先自分は大丈夫なのだろうか？と思ったとき、ふと目の前を何かが横切ったように見えて顔を上げると、隣のイスに座っていた娘が「いま○○ちゃんお別れに来ていたんだよ」と。

○○ちゃんとは家族である亡くなった猫のこと。娘は感受性が強く何度か霊を見ています。亡くなった猫は娘が生まれる前から我が家の一員で娘とは姉妹のような関係でした。お互いに助け合い辛いときも楽しいときも分かち合って生きてきたので、ある意味わたしよりも想いが強いのだと思います。

その時は娘の話を聞き流しましたが、全てが終わって猫の骨壺を持って帰るときアレは何だったのか気になって娘に尋ねると、焼香のとき指でつまむ粉のようなものが少しまとまってこちらに向かってきて自分の隣でしばらく浮かんでいたんだと。「でも何も怖く感じなかったよ・・・だって○○ちゃんがお別れを言いに来たんだと分かったから」と娘。不思議な体験ですが思い出に残る良い体験です。