底辺youtuberの末路

カメラで撮影しているためどんなにヒートアップしても

あっちが殴りかかって来るようなことはなかったし

コメントで賞賛されるたびに自分が悪を成敗するヒーローのような気分になっていた

正しいことをしているんだから多少強引でも問題ないと考えるようになっていたのだ。

順調に再生数は伸びていき

有頂天だった俺はあの日も

喫煙所に注意動画を撮影しに出向いた。

その日は平日のお昼ということもあって

そこまで多くの人はいなかったんだが

俺は喫煙所からはみ出てタバコを吸っていた初老の男に目をつけた。

「喫煙は中でしてもらわないと困りますよ」

そう初老の男に声をかけた

初老の男は聞こえなかったのか無視したのか何の反応もしなかった。

「聞こえないんですか？？？？」

「恥ずかしくないんですか？いい大人がルールも守れないで？」

俺は少しボリュームを上げて彼に投げかけた。

男はというと少し下を向いて

全く意にかえさずという感じで無視をしていた。

少しムッとした俺は

男の耳元で

「中に入ってくださいーーーい」

と大声で繰り返し続けた。

すると今まで何の反応も示さなかった男が

急にグッと顔をこちらに近づけて

「お前、死ぬよ」

と小さく呟いた。

「えっ」

無抵抗だった男の急な反応に驚いていると