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ぷーさんさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

お墓参りが怖くなった話
短編 2021/07/29 16:37 1,400view

ちょっとお墓参りを怖いと思ってしまうようになった話です。

毎年、お盆の季節になると家族で東北にある母方の実家へと帰省することがちょっとした行事のようになっていました。お盆前には泊まるための着替えをバックの中に詰め込んで、いつでも出発できる準備をします。

「今年はお墓参りを先にしてからおばあちゃんの家に行こう」とお父さんが提案するので家族も同意。その方がなんだか気分もすっきりします。

高速道路を走ること6時間。やっとお墓に到着したときは周囲も夕日の時間帯でした。「早く掃除をしてしまおう」手分けして、私たちは水を汲みに行ったり、ホウキでお墓に落ちた葉っぱを掃いたりと掃除をしました。

ふと、50メートルほど離れた場所から視線を感じるので見てみれば、子供がお墓から顔を出してこちらをジッと見ていました。辺りを見回しても誰もいないので、一人で遊びに来たのかな?ってことは近所の子供だろうと思い、たいして気にもしませんでした。

お墓にお線香をあげてお菓子を添えていると、また後ろの方から視線を感じるので振り返りました。すると墓の後ろから見てきた子供がすぐそこに立っているではありませんか。女の子かなと思ったら、かなり痩せている男の子でした。

顔色も悪く目も窪んでいるし、やつれてしまっている顔からすると、あまりご飯を食べていないようです。少し雰囲気の怖い男の子でした。
私は「ね、お菓子食べる?」とお墓にお供えしたお菓子のあまりを子供に渡してあげようと思いました。

お墓の階段を下りて、男の子が立っている場所に行こうとしたら、すでにそこにはいませんでした。「なんだか怖いな」と思いながらも墓参りを終えて実家へと行きました。

久しぶりに会う祖母も元気そうです。食事を終えた私は先に横になろうと一人で座敷へと行きます。座敷には仏壇があり笑顔の祖父の写真に向かって手を合わせます。

その後、布団に横たわってすぐに全身が金縛りに遭いました。「う、ううう」全身が硬直し、動きません。
ふと人の気配がするので足元へと目をやると、お墓で見た男の子が私を睨みながら立っていました。「うわ、怖い、やだ、来ないでよ」と心の中で念じていると、両手をスッと伸ばしながらゆっくり歩いてきました。

このままでは首を絞められてしまうと恐怖を感じた私はお経を唱えました。しかし男の子は苦しそうな表情を浮かべながらも「一緒に来て」と誘ってくるのです。

一緒に来だなんて無理!と心の中で叫ぶこと数分、ふと全身が動くようになりました。そして気づけば男の子はいなくなっていました。

ふとしたきっかけで幽霊って付いてきてしまうのかもしれません。
これ以降、怖いのでお墓に行くときには数珠を持って行くようになりました。

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