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心霊

憑く。
短編 2021/05/03 03:06 475view
つらつらと「怖い話」を思い出しながら連休の夜を過ごしている。

「憑依」と言う現象があるのは読者諸氏もご存じの通りだ。「依り代に憑く」と書く。ここで依り代となるのは「人そのもの」である。
コレが恐ろしいのは「人の持つ物理的パワー」が加味されることだ。
「憑かれた者が暴れる」と考えただけで背筋が寒くなる。
実際にそんな場にいたこともあるが、対抗不能で逃げるしかなかった。

今回のお話には「差別的な意図は無い」と断り書きをしておこう。かなりデリケートな部分にまで踏み込みかねないから…

「憑きモノ」は遺伝する。親から子へ、または祖父母から孫へ。
居を同じくしていた者に伝わっていくものだ。
私には祖父母の記憶があまり無い。
父方の祖父母は知らないし、母方の祖父母は東北に住んでいたので、会うことも少なかった。
故に、私の記憶にあるのは両親と親戚だけだ。

私の住む地方(地域?)では「犬神筋」と呼ばれる家系がある。拝み屋とか、呪詛を生業としていた家系のことだ。今はもうそんな生業を捨てているし、何かが「憑いている」ようには見えない。実際はどうだか知る由もないが。
ちなみに「犬神筋」と「狗神」は明確に区別されている。
ある意味、禍々しさのある「犬神」と、神格である「狗」は全く違う存在とされている。
はっきりとした「血筋」であるなら…と思う。

私の父は粗暴な男であった。カッとなると制御が効かない部分があった。幼いながらにそんな父の粗暴癖から回避する方法を考えていたらしい。
幼い頃の話で記憶にはないエピソードばかりであるから「らしい」としか言えない。

幸いなことに私にその「粗暴さ」が伝わることは無かった。
弟の方に伝わってしまったが、「憑き物を落とすことは不可能だろうと思う。
せいぜい、社会に迷惑をかけないように監視することぐらいだ。
記憶を辿れば、DVに及んでいる時の弟の「瞳」は父とそっくりだ。

酒さえ飲まなければ…
私はそんな戯言を信じてはいない。確かに酔っていなければ妻を想い、子を大事にする父親だが、酔えば抜き身の日本刀である。
気に障ることあれば暴れる。
酔いが醒めれば反省もするが、だったら酔うほどに飲まなければいい。
それが出来ないのは「憑き物」のせいだと考えている。
父も酔わなければ優しい人だった。

親戚にも「憑き物」を抱える人がいる。
どうにもならない。
やはり瞳に宿す「邪悪な光」は子供(つまり私の従弟)に伝わった。本当に「瞳」を見れば分かってしまうほどに特徴がある。
直系尊属・卑属だけではなく、横にも伝わるらしく、母方の妹は母の四十九日を過ぎた頃に我が家にやって来て、ちょっとした暴言を吐いた後、母が残した着物(和服)の中から高いもの順に浚って行った。
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