奇々怪々 お知らせ
           
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不思議体験

アパートの裏で
中編 2021/04/06 02:37 1,079view
これは友人Cのアパートに遊びに行った時の話だ。

お盆の時期なのにCは実家に帰省しないらしく、暇だから遊びに来いよと誘ってくれた。
俺は実家に住んでいて帰省なんて無いし、どうせ会社も休みだから誘いに乗った。

約束の日の夕方に教えられた住所の近くまで行ったのだが、この辺りは道が入り組んでいて道に迷いそうだった。
ケータイでCに連絡すると、買い物がてら近くのコンビニで会う事になった。
コンビニでビールやおつまみを買っているうちにCが現れたので、早速Cのアパートへと向かった。

アパートは住宅街の外れにあって、アパート手前にはうっそうとした竹林があった。
竹林からアパートを挟んだ向こう側はかなり広そうだが、ブロック塀で囲んであるせいか、こちらからは何があるのか見えなかった。
どうやら、広い竹林を整備してその一角にアパートを建てたようだ。
アパートは築30年は経っている感じでかなり古い印象だった。
外階段をCの後に続いて上り、2階奥の部屋へ入った。

Cの部屋はいわゆる2DKで、フローリングの部屋を寝室、和室を居間として使っている。
この辺りで、この間取りなのに家賃が安い物件をうまく見つけたらしい。

Cはホラー映画のDVDを何本も借りてきていて、俺も嫌いじゃないから一緒に見る事にした。
DVDを見ながら酒を飲み、会社の愚痴を言い合ったり、テレビの話などで盛り上がった。
いつしか話題も尽き、ただビールを飲みながらDVDを見ているだけになっていた。
DVDの再生が終わった頃にちょうどビールも無くなったので、Cがコンビニまで買いに行く事になった。

Cは、部屋を出る時に妙な事を言った。
「窓の外で何があってもカーテンは開けなくていいからな。」
「ああ…。わかった。」
俺にはそれが何のことか分からないで返事をしたが、何か気になる言い方だ。
窓の外というのは、ブロック塀で囲われている空き地か何かの方だ。
カーテン越しに街灯の光がわずかに見えるが、2階からは建物も何も無いように見えた。
多分資材置き場とか駐車場なのだろうが、そこに何があるのか少し気になっていた。

夜も11時を過ぎると周りの騒音などもほとんどなく、静かすぎて逆に落ち着かないくらいだ。
俺は立ち上がってふと窓の方を見ると、外に何か灯のような物が見えた。
薄いカーテン越しに見えた灯は3つあり、1列に並んでゆっくりと進んでいた。
2階から見えるという事からすると、松明でも持って誰か歩いてるようかに思えた。
お盆の送り火が隣で行われているとしても、こんな時間にはそれも不自然だ。
隣でいったい何があってるのか。それを確認しないではいられなくなり、思い切ってカーテンを開けた。
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