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心霊

グリーンさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

真夏の夜、友人たちと肝試し
短編 2021/03/11 07:31 1,050view

私も含めて男4人、真夏の午後10時ころ、友人の所有し運転をするステーションワゴンでドライブ、ラジオから流れるミュージックを聞きながら、目的地をどこにするか相談をしていました。
先に、海岸で花火をして大いに盛り上がっていて興奮気味だったのもあり、「すこし遠くへ行こうか」との誰かの提案にのり車で走りだしました。

北方向へ移動を開始して途中自動販売機で飲み物を調達、20キロくらい走ったころ友人の一人から「この近くに今は使われていない、旅館があったはずいってみようよ!」、ということで近くを探すこと30分くらい、それらしい建物を見つけて「入口は開きそうだから、入ってみよう。」、人気のない建物に向かって歩きだしました。

「足元にきをつけろよ。」、ペンライトの頼りない明かりしか用意していないので、準備してから来るべきだったなと会話しながらすすんでいって、5分ほど歩いたでしょうか(・・? 下りの階段を見つけましたが、入口には立ち入り禁止らしき文字、皆でどうするか「せっかくだから、すすんでみようよ!」、「あぶないから引き返そう」、わたしは後者の意見に賛成したのですが、1名が「すこしだけみてくるから、ここで待ってくれ」、ということでここで待つことにしました。

薄暗い建物のなか目も慣れてきて、待つ間近くを見渡してみると、壁には赤字でよくわからない絵らしきものが描かれていまして、足元には散乱したガラスの破片、風の音だとおもいますが、不気味な音などさすがに不安になり「やはり速くここをはなれよう」「わかったけど、まだ戻ってきてないから待とう」、やはり残してはいけないので、怖いですがまつこと10分(体感1時間くらい)もどってきました。

「なにもなかったが気分が良くないから、はやく帰ろう」、あまり元気がありませんでした。来た道を足早に引き返して、「後ろを振り返るなよ!」と誰かが叫んだような気がしました。そして、車に乗り込み帰路につきました。

私たちの見た建物は、ホテルの廃業跡地、長いあいだ放置されていたため、中は荒れ放題ということが分かり、また、良い噂のない場所であることが、あとで分かりました。その友人4人のうち1人はそれから、半年ほどしたころ交通事故で他界することになるとは、夢にもおもわず今では話題にすることもありません。

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