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心霊

草々さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

ついてくる足
短編 2023/04/14 12:15 1,081view
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私が15歳の時に、当時付き合っていた彼氏に初めて地元の心霊スポットに連れて行かれた時の話なのですが、私はそれまで心霊スポットに行くのが嫌で一度も行った事が無く、その時も拒否しました。

私は『連れて帰る体質』みたいで、普段からよく連れて帰っては家で金縛りにあったり、誰もいない部屋から物音、足音がしたりで両親からも『また連れて帰ってきたんかー』と言われていました。

なのでそういう所に行く!と友達が言い出しても拒否していました。当時付き合っていた彼氏もその事を知っていたのですが『目瞑ってて!いい所連れて行ったるから!』と言われ、ワクワクしながら目を瞑っていました。

なぜならその前に『夜景見に行きたいなー』と言っていて、地元には夜景の綺麗な所があるのでそこに連れて行ってもらえると思っていたからです。

彼氏が歳上の人だったので車に乗っていて山道に入ったのがわかりました。『あっ!やっぱり夜景見に連れてってくれるんや!』と思い1人、心の中で喜んでいました。

すると彼氏が『はい!着いたで!目あけてみ!』と言ったので目を開けるとそこは夜景スポットではなく…地元でも有名な心霊スポットでした。

そこは階段を上がって右手にトイレがあり、そのトイレで女の人の霊がでる。そのまま奥に進むと防空壕があり、そこではうめき声や人影が見える。と言った話は聞いた事はありました。

彼氏は階段を正面に車を止めていました。私は『何考えてんの?!帰ろ!』と言ったのですがそれが面白かったのかずっと『大丈夫やってー!』と言いながら車を発進させてくれませんでした。

それでも帰りたいと言い続けていたので『もーわかった。帰ろか』と彼氏が言った瞬間ゾッと寒気がしました。すると階段の上の方から沢山の足だけがこちらに向けて降りてくるのが見えて『早く!!!車出して!』と私は必死でした。

ですが彼氏は何度もライトを付けたり消したりとカチカチさせ遊んでいました。カチカチする度に無数の足が降りてきて近づいてくる…車の目の前まで来た時にやっと車を発進させてくれたのですが私はここから記憶がありません。

山道を走っている間私はずっと『ついてくる!いやや!助けて!』と泣き喚きながら叫んでいたそうです。彼氏も凄く怖かったみたいでその後2度と心霊スポットに連れて行かれる事はありませんでした。

最後になりますが階段から降りてきていた無数の足。足元(膝から下の部分、腰から下の方もいました。)だけですがみんな戦争をしていた当時のズボンでした。

大人っぽい人の足は軍人さん達が着ていた足元も女の方も見え、子供の足もありました。

その日はやはり金縛りにあい、子供から大人まで複数人の気配だけが朝になるまで消えませんでした。

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コメント(2)
  • 彼氏最低やなー笑

    2023/04/14/12:26
  • 確かに彼氏最低でイライラする。

    2023/04/16/02:21

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