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ぴさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

同窓会のお誘い
長編 2023/02/22 12:10 3,808view
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成人式の数か月前だったと思います。

突然そのメールは私の携帯に届きました。

中学校時代のクラスメイトからで、当時社会人として働いていた私は懐かしいと思いながらそのメールを開きました。

するとそれは同窓会のお誘いメールでした。

中学時代はとてもいいクラスで、みんなでワイワイ楽しく過ごした思い出があります。

その中学時代の友達が同窓会を開くといっていて、興味を持ったのです。

ただ最初は仕事もあって、あまり気が乗りませんでした。

まだ職場に慣れておらず、同窓会に参加する余裕はないと断りのメールをするつもりでした。

しかし、何通かクラスメイトだった友達とやりとりしている内に、すごく懐かしくなり、久しぶりにみんなと会いたいと思ってしまったのです。

だからその日、私は同窓会に参加することにしたのでした。

同窓会は地元の居酒屋さんで行われることになり、私は仕事が終わって直行でその居酒屋に訪れました。

ただ急いで駆け付けたものの、集合時間よりも遅れてしまっていて、私だけ後からお店に入ったのです。

入るとお店の人に奥の部屋へと案内され、なんだかおどおどとお店に入っていきました。

そしてお店の人に、この襖の向こうです。

と案内されて、その部屋に入ったのでした。

私が襖を開けると、一気に部屋の人の視線がこちらに集中し、びくっとしてしまいました。

てっきり、同窓会でわいわいと盛り上がっているところだと想像していたのですが、私の予想は外れました。

なぜか部屋の中はシンと静かで、みんな一様に青い顔をしているのです。

そのおかしな空気を感じて、少しだけ怯みました。

なぜこうなっているのかまったく分からないまま、私は戸惑いながら空いている席に座ったのです。

居酒屋の豪勢な料理が並んでいて、とてもいい匂いがふわっと漂ってきました。

だけど、誰一人として料理に手を付けている人がいなくて、私はその奇妙さに「どうかしたの?」と隣の席の子に声をかけました。

そしたらその子に「ねえ、今日誰に誘われた?」と開口一番に聞かれたのです。

なんでそんな質問をするんだろうと思いながら、私は「沙也加ちゃんだよ!」と答えました。

メールの差出人には山川沙也加とありました。

それを言った途端、周りの人はみんなびくっとして、ざわざわし始めたのです。

さきほど来たばかりの私には何がなんだか分からなくて、なんでこんな空気になっているのかサッパリ分かりませんでした。

私が同窓会に誘われた子の名前を言ったらまずかったのかと焦っていたら、前の席に座っていた見覚えのあるクラスメイトが「本当に山川沙也加なの?」て言いだしたのです。

あまりに意味の分からない絡みに「いやいやそうだから」と言うと、ひったくられるようにして携帯を奪われました。

そして私の携帯を見て、「全員そうだよ」と騒ぎ出したのです。

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