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心霊

丸乃声さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

真っ赤に染まる
短編 2022/11/15 15:08 559view

私は霊感がほとんどないタイプの人間です。そんな私が唯一経験した怖いエピソードです。

大学生の頃、同級生の男の子が安いからという理由で墓地の隣のボロアパートに暮らしていました。

ある日、私はその部屋に暮らす同級生を始め5、6人で外食していて、お店を出た後もその同級生の家が近かったこともあり、宅飲みで飲み直そうとそのアパートへ行って夜中まで飲み明かしました。

夜も更けてきて、みんなかなりのお酒が入り、1人、2人と寝落ちして行きました。

私も次第に眠くなってきてうつらうつらと船を漕いでいました。家主の男の子が部屋の明かりを落とし、起きているのか眠っているのかわからないまま、ぼんやりと横になっていたら、急に目の前が真っ赤になり誰かに首を絞められ息ができなくなりました。

なぜ?誰が?と焦りつつ目を開けて周りを確かめてみましたが、誰かが覆いかぶさっていることもなく、友達がすやすやと寝息を立てているだけでした。

もうだめだ!と思っていたところで、急に私の首を絞める力が緩まり、勢いよく体を起こしなんとなく墓地に隣接する窓に目をやると、ぼぅっと光白い影が横切っていくのを目にしました。

あの光はなんだったのか、今でもわかりません。夜中までワイワイと騒ぐ私たちに怒った何かだったのかもしれません。

後日、その時の話を一緒にいた友人に話したところ、「あー、やっぱり。何かあんたの周りだけどんよりした空気してたからなー。ごめんごめん。」と謝られました。

わかってたなら起こして欲しかったわ。。。

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