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呪い・祟り

ぴさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

全員死んでいる
短編 2022/09/23 12:14 1,001view
私は以前、3日の短期で海の家で働いたことがあります。

友達に「いいアルバイトがあるから」と誘われ、参加しました。

けれど友達が急用で突如行けなくなり、そして私のみ働くことになったのです。

初日こそ、不安でドキドキしたけど、でも海の家でのアルバイトは思った以上に楽しくて、いつの間にかそこに馴染んでいました。

海の家でのアルバイトは新鮮で楽しいことばかりでしたが、一つだけ気になることがありました。

アルバイト仲間にすごく仕事ができない子が一人いて、その子が度々いじられるところを見ることでした。

その子に結構酷いことを言ったり、イジメみたいなことをしているアルバイトの人を何度か目撃しました。

その度にさりげなくその子を庇ったり、助けてあげました。

すごく消極的でおとなしい子で、言い返したりしないことでより標的になったようで、私は心配になりました。

ただなんとか3日間は個人的には楽しくバイトを終えることができたのです。

その帰りに「また来年もここでバイトしたいね」とみんなで話して、解散しました。

しかし、その1年後、海の家にバイトに来たらメンバーがガラッと変わっていたのです。

あんなに約束したのにとがっかりしていたのですが、店長に聞いたらすごいことを言われました。

なんでもあの日、海の家で働いていたメンバーは私以外全員が不慮の事故で亡くなったと聞きました。

まさかと思ったし、信じられなかったです。

海の家で、馴染みの顔を一人だけ見ました。

それは昨年、海の家でいじめられていたあの子でした。

私が手を振るとその子は遠慮がちに手を振り返してくれて、ちょっとだけ話をしました。

「みんな死んだって本当かな?」と私が聞くと、「本当だよ」とその子は不思議なほどはっきり言うのです。

さらに私に昨年酷いイジメに遭ったことを打ち明けてくれました。

私は少し怖くなってきて、「私たちにも何かあったらどうしよう」と言いました。

そしたらその子は笑いながら、「大丈夫だよ。

だってあなたに虐められてないもん」と言ったのです。

「へ?」と思って、その子の方をみたらにたりと笑うその子と目が合いました。

その子はどんよりと暗い目をしており、すごく怖かったです。

翌日店長にその話をしたら、私が見た子が誰か分からないというのです。

前回から引き続き、海の家でアルバイトに雇ったのは私だけだと言われました。

じゃあ、あの子は誰なのと思いました。

私はあの子をいじめなかったおかげで、今生きているのかもしれないです。

全員死んでしまったという海の家の仲間にとてつもなく恐怖を感じました。
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