おみやげ

ある夏の暑い時期、私の電話が鳴り、祖母が大怪我をしたと連絡が入りました。

私の住んでいるところから車で２時間ほどの場所に祖母はいました。

すぐに車で祖母のところへ行きました。

祖母は転倒して腕の骨を複雑骨折をしましたが、命に別状はなかったので、ほっとしました。

祖母は入院することとなり、私は祖母の家に荷物を取りに行きました。

その時使い捨てカメラが居間に置いてありました。

荷物を届けた時に使い捨てカメラのことを祖母に話すと使い捨てカメラを現像してほしいとお願いされたため、カメラ屋さんにもっていき、現像しました。

どうやら写真は３ヶ月くらい前のもので、祖母が飼っている犬の写真がほとんどでした。

犬の写真を何気なく見ると少し違和感のある写真がありました。

玄関で撮影されたものですが犬の横にスーツを着た人が写っています。

しかも顔の口から上は切れて写っていません。

なにやら白い箱のようなものを両手に持っています。

祖母は一人暮らしです。

祖母の犬は玄関で暮らしていて噛み癖がひどく今までお客さんは玄関から家に入れることはありませんでした。

私に対してもたまに噛みつくくらいです。

なのに玄関でスーツを着た人が立っているのは不自然でした。

写真を祖母のところに持っていき、そのスーツを着た人がのことを聞いてみると、やはり写真を撮ったときは誰もいなかったとのことでした。

気味が悪くなり、知り合いのつてで心霊写真を鑑定してくれる霊能力者にこの写真を見ていただきました。

その方いわく、そのスーツを着た人は私達の先祖だとのことでした。

白い箱はおみやげを持ってきたとのことで、これから起こる何かを伝えようとしていた様子だとのことでした。

この写真は３ヶ月前にとったものなのでもしかすると祖母が怪我することを伝えようとしてくれてたんだろうと思いました。

本当に不思議な体験でした。