富士の樹海にて

私は友人と心霊スポットへ行くのが趣味だった時があります。今から5年前になります。夏の暑い季節でした。

私と友人計3人は夕方に車で富士の樹海へ行きました。

その日は晴れていましたが、急に雲ってきたりと怪しい天気になりました。

私達はゆっくりと富士の樹海へ足を踏み入れて行きました。富士の樹海は昼間でも少し先が見通しが悪いくらいの場所です。

その日も見通しが悪く、万が一迷子になっても良い様に、私は樹海にある小枝を拾い、同じ向きに小枝を落として帰りは、スムーズに帰れる様にしました。

樹海を少しずつ進むにつれて、白骨化死体を見たり、人の身体の破片が落ちたり。やはり日本屈指の心霊スポットだなと思わせました。

動物の死骸も多々見ました。木にはロープがぶら下がったりして、いつでも首吊り自殺ができる状態でした。

するといつの間にか私達の前に黒髪の女性が、木の陰から現れて、木にぶら下がっているロープで首を吊ろうとするのです。

直ぐに私達は彼女の首吊り行為を止めに行き、何とか自殺を食い止めに行きました。死なないでくださいよ。と私達は強い口調で女性へ云いました。

私達は再び樹海の奥へ行こうとして歩いて行きました。

ふと、先程の女性と遭遇した方を見ると、女性の姿はありませんでした。

しばらく歩き、私が今日は帰ろう。と友人2人へ云い折り返す事にしました。私が小枝を頼りにスムーズに運転していた車へ辿り着きました。

私達3人が車に乗り、出発する時に急に車のフロントガラスへ先程の首吊りをしようとした、女性が襲いかかってきました。窓一面に手形を残し、ただ私達は恐怖に耐えるだけとなりました。

私達はその場で気絶して、気がついたら朝になっていました。

何とか私が運転手でしたので、皆無事に帰宅できました。帰宅して、直ぐに私は風呂へ入りました。風呂の鏡を見たら私の身体に何箇所も手形が付いていました。

昨日の夜見たのと同じ形でした。直ぐに身体を洗い、何とか手形が落ちました。友人2人に聞いたら、2人も身体に手形が付いていたと云っていました。

やはり富士の樹海は何か嫌な霊がいるのかも知れません。