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心霊

ロップさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

耳を澄ますと…。
短編 2021/02/14 08:12 1,374view

これは私が大学生のとき場所は明かせませんが、とある場所で体験したことです。
その場所は大学の友人3人と訪れました。
観光というよりはアミューズメント施設で過ごそうという節約も兼ねた旅行でした。
日帰り旅行を予定していたのですが、お酒も入り、あまりにも楽しかったため、みんなで帰りたくないから安いホテルかを見つけて泊まっていこうということになりました。

連休ということもあり22時を過ぎても見つからず、漫画喫茶やカラオケをハシゴしながら過ごしていました。
近場では見つからず、4~5キロ離れたところでようやく宿泊施設を発見。すぐに素泊まりすることに成功しました。
チェックインしたときに案内されていたのは6階。そのほかの階は埋まっているのに、なぜかそこだけがスカスカ状態でした。

気になって「この階だけ空いてるんですね」というと、受付の方は「喫煙エリアなので」と、それ以上は語らず。
友人たちは酔っていたこともあり、「大丈夫だよー!」と大声をあげて笑うほど気にしていませんでしたが、私にはなぜか「なにかあるのでは」と疑わずにはいられませんでした。
深く探ろうと思いましたが、疑っているのは私だけで居心地が悪くなりそうだったため、それ以上はなにも言えませんでした。

若干の違和感を持ちつつも、昼間の疲労感で眠たかったのもあったため案内された部屋に向かいました。
部屋に入るとモワっとたばこの匂いが充満しており、一瞬、吐き気が出ました。
すぐにシャワーを浴びて、部屋に戻ると友人たちはすでに眠っていました。
正直、怖かったのもあったので電気は消さず、なにもないことを祈ろうとベットに入り、眠りにつこうと目を閉じました。

どれくらいしたでしょうか、ようやくウトウトしたころに小さな声が聞こえてくるのです。
せっかく眠ろうとしたのに、うるさいなと思って起きると声は止まります。
このときは深く考えず誰かの寝言だろうと思って、再び眠ろうとしますが、また聞こえてくるのです。
イライラしながら布団を深くかぶろうとすると、ふと電気が消えていることに気が付きました。
誰かが消してくれたのか?と思いましたが、さっきの声といい考えると急に恐怖が襲ってきました。
恐怖のまま眠りにつこうと目をつぶると、急に金縛りにあい、また声が聞こえます。さっきよりも大きく、はっきり聞こえるため耳を澄ますと日本語なのかわからない言葉が聞こえます。

足元に違和感があり、ふと目をあけるとお坊さんがお経を読んでるではありませんか。心臓がバクバクして、恐怖のあまりに気が遠くなったことまでは覚えています。気づいたら朝になっていました。もちろん金縛りも声も、お坊さんもいません。今、思えば恐怖のあまりに気絶したんだと思います。

いまだに忘れることができません。ホテルの方になにかあった部屋なのか聞くも「ありません」「わかりません」と、それ以上は語らず。のちに近くにお寺があったことを知りましたが普通のお寺で、ホテルも悪い噂は聞かないそうです。一体なんだったのか、今でもわからないままです。

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コメント(1)
  • 睡眠障害

    2021/07/09/18:26

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