電車で遭遇した恐ろしい男

女友達と3人で電車に乗っていたときのことです。

私たちの座席の前に男の人が立ちました。

年代は中高年くらいです。

友人のなかでもわたしの真前の位置に男が立っていました。

友人たちの座席から男が立つ位置までは少しずれているので、真っ先に男の態度の異変に気がついたのはわたしでした。

男は、コートを羽織っていたはずですが、突然コートのフロント部分を勢いよく開けた瞬間、男の下半身に洋服がないのです。

つまり、男は下半身を露出する露出狂みたいでした。

一般的にこう言う光景に遭遇した場合、一人でも声をあげたり、一緒にいる友人に助けを求めることが多いはず。

でも、その時わたしの取った行動は、無視をすることでした。

男の目的は下半身を目撃した女性たちが、悲鳴をあげたり、嫌な声を出したりすることだと悟ったのです。

だからこそ、わたしは男の言動を見て見ぬふりをすることに決めました。

そして隣の座席に座る友人に大きめの声で「なんとかってあれだよね」というふうに大声で話しかけては、気を逸らすように努力しました。

すると、相手の男が電車を降りるまで友人たちは男に気がつかずに無事に目的地まで辿りついたのです。

公衆の面前で怖い出来事でした。