谷川岳登山の帰りに旅館で体験した恐怖

更にそれから一週間後、友達とまた会う約束をしていたのですが当日になっても連絡がとれなく、時間もあったため友達の家を訪ねましたが、アパートは鍵もかかっており不在の様子でした。

その後も何度か連絡したのですが音信不通のまま、約一か月後大学の新学期となり分かったことは友達が退学してしまっていたのです。

実家は地方であることは聞いていましたが、連絡先は知りませんでした。大学の事務課に問い合わせたのですが教えてもらうことはできませんでした。私自身は仲の良かった友達が私に連絡もなしにいなくなってしまったことが寂しかったです。

従妹には友達の失踪を話そうかと思いましたが、十中八九霊障と結びつけるだろうと思い黙っていました。

私自身はあの温泉街での居酒屋店主の話と、その後がどうしても気になってしまい翌年の同じ時期に一人で散策がてら水上に足を運びました。

私達の泊まった旅館は廃業し、記憶を辿りながら小さな居酒屋を探したのですがあったであろう場所は空き地となっていました。

問い正してみたいと思っていた手がかりがぶっつりと切れてしまったことに残念な気持ちもありましたが、これで良かったのだと今では思います。

大学を辞めてしまった友達は当然卒業後の目標もあり、辞めてしまう気配など微塵もなかっただけに、今地方でも元気に暮らしていてくれればと願っています。