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心霊

煩悩さんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

ラブホテルで起こった怪奇現象
短編 2022/07/31 01:09 1,001view
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私が20代前半の時の話、当時の私は付き合っていた彼女がいました。

そんな彼女と夏祭りに行った帰り道、隣の県の祭りに参加した事もあり、帰宅時には時間も遅くなってしまい、私が運転に疲れた事と次の日お互い仕事が休みだった事もあり、ラブホテルを探してそこに泊まる事にしました。

携帯で調べて今いる場所から近いホテルに向かう事に。ラブホテルに着くと見た目はちょっと古臭い感じで今風のラブホテルと言うより、一昔前のラブホテルと言った雰囲気。運転で疲れていた私は早く休みたいと言う気持ちが強く、何も考える事なくそのラブホテルに入りました。

中に入り、空いている部屋を適当に選び部屋へ急ぐ、この時早く休みたい気持ちが強かったので何も思わなかったのですが、夏祭りシーズンは基本的にラブホテルって満室の事が多いのですが、このラブホテルは空いている部屋がチラホラあり、この時点で少しでも怪しむべきだったと今では後悔しています。

部屋に入るとやっぱり少し古臭い雰囲気で、円形状のベッドやちょっとアンティークチックな家具が置かれてたり、昔のパチスロ台も置いてあり、いつもの違った雰囲気のラブホテルで少しワクワクしながらも疲れがピークだったので簡単にシャワーを浴びてすぐに眠りについてしまいました。

いつの間にか眠っていた私を彼女は怯えた感じで体を揺すって起こして来ました。寝ぼけながらも起きると部屋に置いてある注文とかする時に使う電話が鳴っていました。

何かあったのかな?なんて思いながら電話に出て「もしも~し」と何回か話しかけましたが応答はなく、何かの間違いかな?と思って電話を切り、彼女に「働いている人が間違ったのかずっと無言だった」と伝えると、彼女は「さっきから何回も電話鳴ってて出ても無言なんだけど…」と話しているとまた電話が鳴り出し、私が出て「あの、さっきから電話鳴りっぱなしみたいなんだけど何か用ですか?」と伝えるがまたしても無言なので電話を切るとすぐにまた電話が鳴り出した。

さすがに私もイライラして何か言ってやろうと電話を取ると、受話器越しに女の笑い声が「うひゃひゃひゃひゃ」と大音量で聞こえて来て咄嗟に電話を切ると、彼女にも聞こえてたみたいで彼女は顔面蒼白、少し寝た事で多少体力回復した事もあり部屋を出ようと彼女に伝え、急いで帰り支度しているとまた電話が鳴り出す、さすがに電話には出ず無視していると何者かがドアを「バンバンバン!」と強く叩く音が聞こえ始め、彼女は悲鳴を上げて私は彼女に「大丈夫だから」と諭して冷静を装うも内心心臓バクバクの状態、しばらくするとドアを叩く音が止み、その間に自動精算機でお金を払い彼女の手を引いて逃げるように部屋出て車まで猛ダッシュ、ブルブル震える手で車にエンジンをかけて急いでラブホテルを出ようとした時、「もっと…」と女性の声が聞こえ急発進でその場を後にしました。

ちょっと前にそのラブホテルの前を通る機会があったのですが、今は経営しておらず廃墟となっています。

またこの件がキッカケか、この彼女とはこの件があって1カ月後に別れてしまいました。

このラブホテルで心霊現象等の書き込みがないか調べたりしましたがそのような書き込みはなく、一体あれはなんだったんだろうかと今では笑い話として友人達に話しています。

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