奇々怪々 お知らせ
           
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不思議体験

駐車場の暴走車
中編 2021/02/09 03:21 3,520view
しかし待てども待てども所有者が来ない。
本部に再度問い合わせても該当者がまだ現れないと告げられ
警察にも通報済みだから到着するまで待つようにとの支持を受けその場で待機。
その間も暴走車はグルグルグルグルと
止まることなくコンパスで円を描くように回り続けています。
私と後輩は雪がチラチラと舞う駐車場で、狂ったように回り続ける車を
鼻をすすりながらただ呆然と眺めることしかできませんでした。

何分ほど経過したでしょうか、しばらくすると遠くからパトカーのサイレンが聞こえ
車道で誘導に当たっていた同僚から警察が到着したとの無線が入りました。

「やっと来たかぁ・・・」

前日まで風邪で寝込んでおり、病み上がり一発目の仕事で
こんな面倒臭いトラブルの対応を任され、まだ午前中だと言うのに
疲労困憊な状態だったので、私は
「ホント月曜から勘弁してくれよぉ・・・」とぼやいて
その場にしゃがみこんでしまいました。

と、次の瞬間
キキッ!と大きな音を立てて暴走車が止まったのです。
まるで運転席に誰かが乗っていて急ブレーキを踏んだかのように。

あまりに突然の出来事だったので心臓が止まりそうなくらい驚いて、
しゃがんでいた私はバランスを崩し、そのまま尻餅をついてしまいました。
「え・・・怖・・・」
先程までの暴走が嘘のように、電池が切れたみたいにピタリと止まってしまった車を眺め、
後輩がポツリと呟くと、それを聞いた私も急に怖くなってしまって
気がつくと、車が暴走していた時より離れた場所に立ち尽くしていました。

その後警察の到着とほぼ同時に本部から上司がやって来て
警察の対応に当たってくれたので、私と後輩は店内の巡回警備へと戻ったのですが
もうその日は頭の中が仕事モードに戻らず、まさに心ここにあらずという感じで勤務を終え
本当に長く感じた一日でした。

肝心の暴走車の所有者ですが、隣県在住の20代の女性で、
警察到着から約一時間後、トイレの中で大量の薬物を服用した状態で発見されました。
発見時にはまだわずかに意識はあったのですが、
2日後に治療の甲斐なく息を引き取ったそうで
何故わざわざ県を跨いでまでやって来てあの商業施設を選んだのかは不明です。
結局、車が暴走した原因もただの故障ということで片付けられました。
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記事編集(作者用) 作者プロフィール
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コメント(4)
  • なんかちょっと怖いね…
    不気味な感じ、呪いとかかな?
    わかんねーや、でも怖い!

    2021/02/09/10:58
  • こういうの好き

    2021/02/14/19:47
  • 怖いってより気味が悪い話よね

    2021/02/14/19:55
  • 不気味で不可解で読後感が気持ち悪くていい!
    タイヤ音が聞こえてきました…。

    2021/03/13/00:02